人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

ネットで買った電子レンジが不良品

脱臭も温めもできない、どうする?

 正直言って、まさか、こんな記事を書くだなんて、想像もしなかった。以前ネットで電子レンジを買ったことを書いたが、普通に使えるのだと疑いもしなかった。先日の3連休の初日に初めて使ってみようかと思って、取扱説明書を手に取った。読んで見ると、使い始めはまずは「脱臭」という作業をしなければならないようで、それは電子レンジ内についている油を燃やして消すのだと書いてあった。それで、パネルの「脱臭」を押して、次に「温めスタート」を押した。上手く行けば20分ほどで「脱臭」が完了するはずだった。

 ところが、パネルに表示されたデジタルの数字が途中で消えてしまい、「H54」などと出てしまう。いったい、これは何?と怪訝に思って、取扱説明書をペラペラめくると、どうやらこれはエラーで、故障の表示に間違いないようだ。何度も試みたが、「脱臭」はできないようだ。それで、こちらも譲歩し、まあ、「温め」ができればいいかと、スタートボタンを押してみるが、今度は「H60」と出てしまう。要するに、何もできない。信じたくはないが、どう見てもこの電子レンジは不良品に間違いないようだ。そうなると、何も機能しない電子レンジを何とかしなければならないという、強迫観念に襲われた。焦りにも似た気持ちで心の中が悶々としてきた。

 さて、こんな時どうしたらいいのか、すべきことは何なのか、無い頭を絞って考えた。ネットで家電を買ったことがない私は、すぐには対処法が思いつかなかった。でも普通なら、買ったお店に連絡して聞いてみるに違いない。まずはネットショッピングの履歴を探しだし、通信欄に電子レンジの故障の件で困っている旨を書いて、メールする。だが、連休中なのだから、すぐに対応してくれるかどうかは期待できない。それで、納品書に書いてあった電話番号にかけてみるが、やはり「申し訳ありませんが、ただ今は受け付けておりません」と虚しい録音テープが流れる。

 暫し冷静になって何か今できることはないだろうかと考えたら、メーカーに電話して聞いてみたらどうだろうか、という発想が浮かんだ。レンジ本体の上面に書いてある修理受付の電話番号に電話して、「H54」や「H60」が出てしまうのだが、どうしたらいいのかと尋ねてみた。故障を解決する何かのアドバイスが貰えるものと期待したが、即座に「それは、何かの不具合が起きているんです」と言われてしまい意気消沈した。間違いない、もう紛れもない不良品を買ってしまったのだ、私は。まさにトホホの状況で、他人から見たら、ほんと笑える話だ。

 こんな時でも、いや、こんな時だからこそ、ネットで検索して、正しい対処法を見つけようとした。すると、こんな目に合うのは私だけではないとわかり少し気が楽になったが、「大規模量販店の修理受付センターでも直してもらえますか」という質問もあつて、その場合は自分で持参?すればOKだとのことだった。でも、ちょっと待って、軽いものならいざ知らず、レンジを持って行くと想像したら、どうやって?と躊躇してしまった。

 時間はたっぷりあるのに、何もできることがないことにイライラする。そう言えば、メーカーの人が「まずは現物を見させていただかないことには、こちらも対処の仕様がありません」と言っていたことをふと思い出す。となると、いずれにせよ、梱包しないとだめなのだ。要するに、レンジを入れる段ボールが必要なわけで、その時頭に浮かんだのは、薬局に店先に積んであった、ティッシュペーパーやトイレットペーパーが入っていた大きめの段ボールだった。そうだ、ああいうのを薬局でもらってこようと家を飛び出した。ついでに少し買い物もしたが、店員さんは意外にも快く段ボールを譲ってくれた。

 それで、どうなったかと言うと、あの後すぐにネットの販売店からメールが来て、現物を回収してくれることになった。実を言うと、梱包の時にちょっとしたハプニングがあった。段ボール箱にレンジを入れようとしたら、少し、ほんの少しレンジの横面を段ボールで擦ってしまった。そしたら、なんと、少し凹みができて、しかも黒い塗装が剥がれてポロッと取れたので、「どうなっているの!?」と仰天した。床に落としたわけでもないのに、このありさま。さすがにこれはまずいと思ったが、このレンジと早いことお別れしたい私は構わず梱包した。

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