遠隔操作で、故障を解決！？
この前の日曜日、私にとって、まさに青天の霹靂ともいえる出来事が起きた。それは朝ブログを書いた時は、何ともなかったネットが突然繋がらなくなったことだった。パソコンの画面の右下にある地球儀のアイコンがいつまでたっても、ディスプレイの絵に変わらない。最初は、あれ、またケーブルのジャツクがきちんと嵌っていないのかなと、呑気な事を考えていたが、いくら抜き差ししてみても、依然として状況は変わらない。「設定」のアイコンをクリックして、ネットの状態を調べてみると、「現在、ネットには繋がってはいますが、何らかの事情で通信が困難になっています」との説明があった。
こんな時、どうしたらいいのだろう。誇張した言い方だが、こんな事態は今まで生きてきた中でも、絶筆に尽くしがたい出来事の筆頭にあげられてしかるべきだ。パソコンで何か問題が起こったとき、必ずと言っていいほどネットの情報に頼って、その結果、無事に解決することが多い。ネットに日々助けられて、有難いなあと思っていた。だが、ネットが繋がらない場合は、これは考えるまでもなかった。フレッツ光のサービスを提供するNTTに電話をするのが筋というものだろう。でもその日は日曜日、まさかこんな非常事態に、対応は平日のみで休日は受け付けておりませんだなんて、無粋なことを言うのではと恐れていた。机の引き出しをひっくり返して、フレッツ光を申し込んだ際に受け取った「開通のお知らせ」が同封された封筒を探した。
整理整頓が苦手な私でも、何かの時に役に立つかもと取っておいたらしく、すぐに封筒は見つかった。中を開けて、何枚もある書類を斜め読みし、故障の際の電話番号を必死で探した。よかった、受付は原則年中無休で、午前９時から午後５時までとなっていた。時計に目をやると、午後３時を回ったところで、何とかセーフでホッと深呼吸する。電話をして見ると、やはり今流行りのAI受付で、どんな要件なのかを聞かれる。１とか２とかの番号で答えると、電話番号を入力した後に自分の名前をフルネームで言うように言われて、受付は完了した。後ほど係りの者からご連絡を差し上げますというAIの言葉を信じて待つしかない。
実はAIの音声で「ルーターの電源を抜いてすこしの間待つと症状が改善することがあります」とのアドバイスが聞こえたので、やってみたが、なんの変化もなかった。どうやら気が動転していた私は別の電源を抜き差ししていたらしく、これでは一向に改善するわけもないではないか。そんな言葉をあの時の自分に言ってやりたくなる。数分待つとスマホにNTTの係りの人から電話がかかって来る。現在の使用状況を聞かれ、ケーブルのジャックを再度抜いて入れるように言われて、やってみるがパソコンの画面の右下にあるアイコンはずうっと地球儀のままだ。次はルーターの状態で、電源やAPP、ひかり電話などの各ランプは今どうなっているのかを聞かれた。見てみると、ランプはすべて点いていて、黄色く光っている。
それではルーターの電源を抜いてみていただけますかと言われて、気が付いた、自分が別の線を抜いていたのを。穴があったら入りたいような気分だが、そんなことに構っている場合ではない、係りの人の言うとおりにする。すると当然のことながらそれまで点いていたランプがすべて消えた。少しの間このままの状態にしておいて、１０分ほど経ったらまた差し込むように言われる。その頃にまた連絡差し上げますからと、それまで待つようにとのことだった。今から、こちらで遠隔操作しますからと言って電話は切れた。遠隔操作！？なんと今の時代は故障したからと言って、いちいち家に来て貰わなくてもいいのだ。いやはや、便利な世の中になったものだ。
再度係りの人から電話を貰った時はすでにネットは繋がっていた。今回の故障については「ルーターを長く使っていると、情報を溜め込み過ぎてしまって、動作不良に陥ることがある」そうで、そんなときは一度、空の状態にしてやると正常に戻ると言う。つまり、５分程度ルーターの電源を抜いてみるのが効果的だと言うことだ。実は最近私には気になることがあって、それはルーターの一番下に付いているオプションのランプが点滅しなくなったことだった。夜中でもブルーの怪しい光を放っていたのに、突然消えたことにまさか故障ではと心の中でチラッとは思っていた。
係りの人にそのことを尋ねたら、それはあまり関係ないと言われてしまった。普通はWi-Fiを使っているとブルーに光るらしく、他にはオレンジや緑もあって、使うサービスにもよるらしい。Wi-Fiなど使っていないのにブルーに光る理由は分からないと言われて、それ以上追及するのは控えた。どうやら、私の家のルーターは、一日中オプションの青い光が点滅している状態が、まさに正常と言えるのだった。今この時も青い光を放ち、点滅を繰り返している。
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