人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

新しい歯医者を見つけなきゃ

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今の歯医者にはもう我慢も限界になった

 今通っている歯医者を変えなきゃと思いながらも、そのままずるずると通っている。先生の言うことに反論できないままに、いや言いたいことはそれなりに主張しているつもりだが、うまくかわされて丸め込まれてしまうことが多い。いつしかふと湧いた疑問を言わずに押し殺してしまうようになっていた。まあ、いいか、誰もが認めるだけあって、たしかに腕はいいし、歯科医としてのセンスは抜群だ。それだからか、自信家で患者の言うことを無視する傾向があるのは否めない。実をいうと、先生は雇われているだけで、歯科医院を経営しているわけではないらしい。先生は水曜日だけは休みで、その日は自分の出身大学に講師として教えに行っているらしい。

 では水曜日は誰が担当するかというと、自分より偉い先生で、以前私も会ったことがある。どうしても歯がひどく痛んで仕方ないので診てもらいに行ったのだが、歯茎が腫れているだけなので、何もして貰わずに帰ってきた。なぜなら、この先生が担当する水曜日は予約がスカスカで誰も来ないと知ったからだ。電話で診てもらえないか聞いてみたら、受付の人が「いつでも空いてます」と言うので仰天した。だいたい普通の歯医者、いわゆるまともな歯医者は予約でいっぱいになっているのが常識だと思っていた。なのに、「何時でもいいですよ」だなんて、恐ろしくて何もしてもらいたくない。これまでの経験上、歯茎の腫れは何もせず様子を見るのが一番だとわかっていた。「どうしますか?」と聞かれたが、ただ見てもらうだけで急いで帰ってきた。後から考えたら、その判断は正解だった。患者が敬遠する歯医者なんて、お断りである。誰にだって歯医者を選ぶ権利はあるのだから。

 そもそも、今の歯医者の先生と出会ったのは全くの偶然だった。当時通っていた歯医者さんが病気で亡くなったのでもう行けなくなってしまった。どうしようか困っていたら、近所の人が今のところを紹介してくれた。初めて行ったのは当然空いている水曜日で、その時は美人の女の先生だった。この人は今の先生に言わせると、上司で偉い人なのだそうだが、そのことも後からわかった。最初は歯のお掃除から始まったのだが、忘れもしない、これが物凄く苦痛だった。ふつうお掃除の時はあのキ~ンという音と同時に大量に水が出ることになっている。そして当然のごとく、それを吸い取る器具を助手の人が持っていてくれるはずである。だが、その時はどうなっているの?と仰天するくらい水を大量に飲まされた。口から溢れそうになるので、仕方がないので飲むしかない。喉がゴクンゴクンと音を立てる。なんだか美味しそうな音だが、水だからそうでもないし、それに何より苦しい。やっと終わったと思ったら、水でお腹がいっぱいになった。

 文字通りの水地獄を味わったが、「大丈夫ですか」の一言も先生は言ってはくれない。そんなに気づかいがあるのなら、最初からこんな目には合わせないはずだった。そんなえらい目に合ったのにも関わらず、次の予約をして帰ってきた。そうして出会ったのが今の先生で、その時初めて水曜日は違う先生なのだとわかった。先生は「あの禿(先生のこと)は腕がいい」と近所の人が井戸端会議で言っていたとおりの人だった。でも人は時とともに変わるものだ。大変残念なことなのだが、先生も例外ではない。お金とか上司との関係とか、様々な事情があるのだろうが、もう限界だ。

 先日も本歯の型どりをして貰いに行ったのだが、前回仮歯が反対だったのを作り直してくれるのかと少し期待した。でも私の小さな希望なんて入り込む余地はなく、仮歯の話は話題にも上らずもう終わっていた。型どりをした後、先生は当然のように、仮蓋をして、「では今日はこれで・・・」と治療を終えた。だが、その日家に帰って食事をしていたら、仮蓋がぽろっと取れたのか、口の中に違和感があった。もう少しで食べ物と一緒に飲み込むところだった。すぐに歯医者に電話をすると、「痛みがなければそのままでいい」!?だなんて言われてしまった。こちらとしては例え痛みがなくても、実に困る事態なのに。だいたい食べ物を噛むときに加減しなければならないなんて最悪だ。

 ひとまず電話を切ったものの、翌日やはり少し痛みが出たので歯医者に行く羽目になった。今さらこんなことを言ってもしようがないが、「仮歯がちゃんとできていたなら、こんなことにはならなかったのに」と痛感した。

mikonacolon