人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

目下の鬼はオミクロン

今週のお題「鬼」

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歯医者の先生が濃厚接触者になったので休診に

 昨日の夕方スマホが鳴ったので誰からかと思ったら歯科医院からだった。今週の金曜日に予約が入っているのだが、キャンセルして欲しいと言われた。その日は急遽休業することになったと受付の女性が申し訳なさそうに言う。それで次の予約の話になったのだが、それが2週間も先のことだとわかって驚いた。こうなるとさすがに「はい、そうですか、わかりました」とはならない。なぜそんなことになるのかどうしても知りたくなった。「あのう、もう少し早い日にちにはならないのですか」。予約がいっぱいだとしても、やはりなんとかならないかと思うのが人間だ。

 すると、歯科医院の女性は意外なことを口にした。「先生が濃厚接触者になってしまって、患者さんに迷惑をかけないように1週間お休みするんです」。その言葉を聞いた途端仰天してしまった。日頃からニュースなどでオミクロン株の情報を耳にして、いつかは自分にも影響が及ぶだろうとは薄々感じていた。でもそのいつかは今ではなくて、もう少し先の話だと思っていた。だが今それは現実になった。それにしても先生はいつ、どこで、濃厚接触者になったのだろうか。たしか先週急用ができて予約の変更を連絡した時、医院は通常通りやっていた。だから土曜日か日曜日のどちらかに濃厚接触者になってしまったに違いない。最近は子供から感染するケースも多いから、家族からだろうか。そこら辺の詳しい話を聞きたかったのだが、しつこい奴、変や奴と思われるのが嫌で、やめておいた。それにあちらは最初は休診の理由を積極的には伝えようとはしなかった。余計なことを聞かない患者は先生が濃厚接触者になったことすら知らないままなのだ。

 そう言えば、少し前先生に「もう3回目のワクチン接種は終わったのですか」と聞いたばかりだった。その時先生は「なんか、以前と比べてワクチンの口数が少ないようなんですよ。だから受けられなくて、まだなんです」と自分としては早く受けたいのはやまやまなんだけどと話していた。「でも新聞などでコラムを担当している先生はもう済んでいるみたいですよ」と疑問をぶつけると「それは大病院の人たちだからですよ」と教えてくれた。「今のところは医師会のではなくて、他の枠を探してみるしかないんですよ。でもそうなると、医院を休まなくてはならないからどうしようか迷っているんです」と思案中だった先生。それなのに、まさか濃厚接触者になってしまって、どんな思いなのだろう。きっと痛恨の極みに違いない。いくら気を付けていても、こればっかりは防ぎようがないのかもしれない。

 濃厚接触者と言っても、どんな状況なのか、ただ同じ空間に居ただけなのか、あるいは会話をしたのか、具体的なことはなにもわからない。先生に症状が出ているのかどうかも分からないが、受付の女性の話から想像すると大丈夫なような雰囲気だ。まさか患者さんから移ったのではないかと一瞬考えてしまうが、先生だけなのだからその可能性は限りなく低い。今はただ先生に何事も起こりませんようにと祈るしかないだろう。

 いつも通っている歯医者の先生という自分にとって身近な人が濃厚接触者になってしまって、オミクロンに対して傍観していた私は目が覚めた。もうすぐ節分で豆巻きだが、今の気持ちは「福は内、鬼は外」でここでの鬼はオミクロン株だ。正直言って、オミクロンに感染して辛い思いをなさっている方には申し訳ないと思うほど、呑気に暮らしている。でも今の平穏な生活など、いつ崩れるか分からない状況にあることだけは肝に銘じておこうと思う。できるだけ普段から人ごみは避けるようにはしてはいるが、それでも行くべきところへは行かなければならない。恐る恐る行くのだが、その時はオミクロンの存在を忘れるようにしている。そうでもしないと行動すること自体ができなくなってしまうから。目に見えないウイルスをあまり意識しすぎるとやがては心まで壊れてしまいかねない。

mikonacolon