人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

普通の冷蔵庫で満足

今週のお題「マイベスト家電」

冷蔵室よりも、冷凍室のスペースが欲しい

 今使っている冷蔵庫は10年も前に買ったものだが、今のところ何の問題も起きていない。毎日毎日滞ることなく、氷を自動で作ってくれて、とても重宝している。だが、今までに2回ほど修理の人に来て貰ったことがある。それは、便利で頼り切ってばかりいた自動製氷機能が何の前触れもなくストライキを起こしたからだ。普通、氷は製氷皿が回転して、ケースの中に落ちてくるのだが、いつまで待っても氷はできないままだった。それどころか、上から水が漏れてきて、ケースの中は分厚い氷が張る始末。そうなると、やるべきことはひとつで、量販店の修理サポートに連絡するしかない。

 去年も氷ができないことがあったが、その時は以前よりはこちらも少し賢くなっていた。どこにあるか分からない冷蔵庫の取扱説明書を押し入れから何とか見つけ出して、初めて真面目に読んでみた。すると、製氷皿というのは長く使っていると、氷が固まってしまうそうで、そうなると氷はもう落ちないのだと書いてあった。そうならないためにはどうすればいいかというと、製氷皿のリフレッシュが必要らしい。つまり、定期的に取り出して洗って、また取り付けるという作業をすればいいのだ。

 だが、そのことを頭ではわかっていても、現実はなかなか実行できない。そんな訳で氷がさっぱりできなくなった原因が薄々わかっていたので、すぐに製氷皿を取り出そうとした。だが、製氷皿ががっちりと凍ってしまって取り出せない。それでも少し力を込めて引っ張ると何とかなった。無理に引っ張ったせいか、どの部分に付いていたか分からないプラスチックの小さなカケラも一緒についてきた。「ひょっとしたら、壊れたかもしれない!」と少し不安な思いに駆られた。

 製氷皿を見ると、物凄い分厚い氷で覆われていて、一目見て「これじゃあ、無理だわ」と納得した。壊れたプラスチックの部品は気にはなるが、製氷皿にもう一度水を入れてセットし、氷ができるのを待つしかない。もしだめなら、また修理の人を呼ぶしかない。果たして本当に氷ができるのか、あのプラスチックがなくても大丈夫なのか、などと思い悩みながら待った。すると、数時間後に冷蔵庫がいつものように「ガラガラ、ピシャン」という音を響かせた。やった、成功だ。もうサポートセンターに連絡しなくていいし、これで一安心だ。世間で言われている「取り扱い説明書は捨てずに取って置いて、よく読みましょう」という教訓の賜物だった。その後も何の支障もなく氷を量産してくれるので、どうやらあのプラスチックは無くてもいいらしい。

 たまに量販店で最新の冷蔵庫を見る機会があるが、正直言って便利な機能を追求したらきりがない。新しい製品の方が省エネになると言われても、まだ使えるのに、買い替えることが本当にSDGsになるのかがわからない。いずれにせよ、私はもう少し今の冷蔵庫と付き合っていくつもりだ。

 今の冷蔵庫にさしあたり不満がないと書いたが、何とかならないものかと思うときがある。それは年末年始の大量の食品の買い出しの時で、冷蔵室はまだしも、冷凍室のスペースの無さにはいつも泣かされる。もちろん普段の生活では何の問題もないのだが、大量の生鮮食品をストックしておきたい年の暮れは、どうしても「冷凍庫が余分に欲しい!」と嘆かずにはいられない。市場で買って来たマグロの刺身やタコ、甘エビ、ホタテなどを食べる分だけ小分けにして、冷凍しておくとい実に便利だからだ。いつもは肉や餃子などの冷凍食品を余裕で入れているのに、年末だけはギュウギュウ詰めで、開け閉めもやっとのことになる。

 以前、菅田将暉君が出ていた『ミステリーという勿れ』というドラマを見ていて、私は”いいもの”を発見した。そのいいものとは、コンパクトな引き出し式の冷凍庫で、縦長式でちょっとした整理ダンスのようにも見えた。菅田さん演じる整(ととのう)くんがその引き出しを開けながら「今日はハンバーグにしちゃおう」などと冷凍食品を選んでいたのだ。偶然にもその後、テレビの情報番組で、最近は冷蔵庫と壁の狭い隙間に入るような冷凍庫が人気なのだと知った。スリムで場所を取らないので邪魔にならないのなら、「あったらいいなあ」と思うのは自然なことだ。

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