人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

電子レンジで料理が楽に

今週のお題「マイベスト家電」

電子レンジが大活躍、でも頼り切るのは

 私が今使っている電子レンジはオーブンの機能も付いている。だが、いつも使うのはレンジの機能だけだ。もちろん買った当初はオーブンも試してみたが、うまく行かなかった。表面に焼き目を付けたいだけなのに、真っ黒こげになったり、調理に時間がかかりすぎて嫌になった。以来、すっかりそのレンジがオーブンでもあることを忘れたまま時が経ってしまった。たしか天板も2枚付いてはいたが、今ではどこかに行ってしまった。当時の私は電子レンジをあまり使わなかったので、はっきり言ってこだわりなどなかった。だからウキウキして今の電子レンジを買ったわけではなく、今流行りの売れ筋を量販店の店員に勧められるままに買った。

 当時同僚が「電子レンジのない生活なんて考えられないわ」と言っていたのを思いだす。幼稚園に通っている娘のお弁当を作るのに必要不可欠なのだ。例えば、彩のために入れる野菜のホウレンソウやブロッコリーは小分けにしてすべて冷凍してある。朝の忙しい時間にまさか野菜を茹でるなんてことはできない。そんなときは冷凍野菜をレンジでチンするだけでいいので便利だ。野菜だけではない、ひじきの煮物や筑前煮だって小分けにして冷凍したものをチンすればラクちんで、毎朝悩むこともないのだ。

 そんな同僚の話を、私は「ふ~ん」と他人事とばかりに聞き流していた。なぜなら当時の私は肉や魚を冷凍して、それを電子レンジで解凍するということを積極的にしようとは思わなかったからだ。何よりもなぜそんなことをする必要があるのかがわからなかった。それに一度冷凍したものを解凍すること自体、なんだか美味しくないイメージを抱いていたからだ。本来の旨味が失われるのではないかと疑問に思ったことも確かだ。

 そんな私が電子レンジを使いだしたのは、友だちから聞いた話がきっかけだった。スーパーの肉の特売日に大量に買って小分けにして冷凍して置き、その都度解凍して使うと食費の節約になるということだった。「そんなことしてるの?」と少し驚いて尋ねると、「知らなかったの?みんなしてるよ」と呆れられた。知らなかったのは私だけかと思ったら、一瞬なんだか取り残されたような気持ちになった。だが節約という魅力的な言葉を聞いたら、軽薄で後先考えない私はがぜんやる気になった。肉のみならず、魚も惣菜も冷凍するようになった。ときどき、ふうっと「この味はどうなんだろうか」という疑問も湧いてくることもあるが、ひとまずは気にしないことにする。

 電子レンジを使うようになって、まず初めに試してみたのは耐熱容器での調理だった。それはいつも立ち読みをする近所の本屋で、耐熱容器のついている本を見つけたからで、雑貨屋に行かなくても簡単に手に入れられた。レシピ付きで大小二つの赤い耐熱容器が付いていた。その容器に材料、調味料、水少々を入れて電子レンジでチンするとおかずが一品出来上がるわけだ。もちろん調味料は自分で調節しなくてはならないので最初は失敗もあったが、何度か試しているうちにうまくできるようになった。

 最近は電子レンジを利用して、即席の野菜炒めを作っている。最近のキャベツは昔と比べると固いので、そのまま炒めると柔らかくなるのに時間がかかる。それで、耐熱容器に千切りにしたキャベツを入れて、500Wで4分チンする。それから玉ねぎを同様に4分加熱して、冷凍して置いた肉も醤油を塗して1分加熱する。油を熱したフライパンにそれらすべてを入れたら、少し炒めてあとは醤油で味付けして出来上がりだ。一応、時短料理のつもりなのだが、電子レンジをけっこう使っていて、電気に頼り切っている気がする。本で読んだのだが、野菜を干すと旨味が凝縮されて美味しいそうだ。それに野菜もすぐに柔らかくなるらしい。聞くところによると、無印良品では干し網が売れているという。やってみようかと一瞬気持ちは揺れるが、実際には身体が動かないのが現実である。

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