人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

夏休みの自由研究でやらかした話

今週のお題「告白します」

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夏休みが終わり、明日は登校日どうする?

 子供の頃、私は夏休みが終わる7月31日が嫌でたまりませんでした。なぜなら宿題やら、自由研究やらの提出物を持って行かなければならないからです。夏休みが始まったら計画を立てて、できるだけ早く済ませておけばいいのに、実行するのはなかなか難しいのです。もっとも、自由研究だけは母親が何もやろうとしない娘を見るに見かねて、手助けしてくれるので何とかなっていたのです。デパートに連れて行ってくれると、たいてい何かの工作教室を開催していました。そこに押し込まれて、やり方を教えてもらって一緒に作るだけで、もう自由研究が完成するのです。あるいは、何かの手芸の材料がセットになっているものを売っているので、それを買ってきて一緒に作るのです。今でも私が覚えているのは、台所にあるような網のボールを3個重ねて、穴の中に色とりどりの紐を通して籠を作ったこと。あの頃はデパートが自由研究の悩み相談の場所だった気がします。でも何もお金をかけなくても、田舎なので植物はそこいらじゅうに生えていますし、昆虫だってぶんぶん飛んでいます。だから押し花や昆虫採集だっていいわけです。夏休みが終わった後の作品展では素晴らしい作品がたくさんあって感心した覚えがあります。

兄が昔作った本棚を提出したら

 今思うと、なぜあんなことをしたのかわからないのです。中学生の時に私は自由研究の作品に兄の作ったものを提出してしまったのです、それも昔の作品を。それは木材で作った本棚で使い込まれたものでした。あちこちに傷があって、一目で新しいものではないとわかったはずです。ではなぜそんなことをしたのか、言い訳にしかならないのですが、私なりの理由がちゃんとあるのです。当時私は病気で母を亡くして、目の前が真っ暗になり、どうも鬱状態にあったらしいのです。なので夏休みの宿題をどうするかなんて考えなかった、どうでもよかったのです。それで、衝動的に兄の本棚を持ち出してしまったわけです。

 当然のことながら、私は先生に職員室に呼び出されました。教室の黒板に私を含めて5人ぐらいの名前が書かれていたのです。それを見た途端、ドキドキしてしまって後悔しました。でもとにかく先生のところに行かなきゃです。5人で担任の先生とテーブルを挟んで向き合いました。「これは本当に自分で作ったの?」と聞かれたので、私は嘘をつきました。でも先生はそれ以上は追求しませんでした。幸運にも怒られずに済んだのですが、罪悪感だけは残りました。今でも思いだすのは、私の本棚の隣に置いてあった黒い茶碗です。それは私の隣に座っていた女の子が工房に行って自分で作って来たと言っていた作品でした。真偽はどうあれ、その茶碗はどう見ても素人が作ったにしては立派すぎました。

 大人になって、馬鹿なことをしたと笑い話に思えた頃、同僚にやらかした話をしたことがあります。そしたら、「古いのを持って行ったのはちょっとまずかったね」と指摘され、「俺なんかみんな親が作ってくれたよ。親が器用だと助かるよね」と一笑に付されてしまいました。そう言えば、中学の家庭科の時間は納得のいかないことだらけでした。ブラウスやスカートのような衣類を作るときは、授業時間だけで終わらせるなんて、到底不可能なのです。それで家に持ち帰るのですが、するとどうしても親に手伝ってもらうことになるようなのです。でも私は手伝ってくれる人はいないので、自分でやっていたし、友だちもみんなそうでした。当然上手には縫えないのですが、個人差もあってか素晴らしい出来栄えの人もいるのです。その人のことを先生があまりにもみんなの前で褒めるので、「絶対親に手伝ってもらってるのよ」と陰口を言われていたくらいでした。ただ、問題なのは、家で大人に手伝ってもらった作品がいい点を貰えるとしたら、それは不公平なことなのではということです。

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