人生は旅

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海外でタクシーが怖い?

今週のお題「怖い話」

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タクシーに乗るのが怖い 

 海外に行き初めたときはお金がなくて当然貧乏旅行でした。だからタクシーなどは使わず、できるだけ自力で歩いて節約しようとしていたのです。タクシーは高いという先入観があったのも確かですが、それよりも外国でタクシーに乗りたくなかった、それが本音です。初めての海外旅行ということもあって現地の危険情報を読みすぎました。準備に余念がなかったわけですが、それと同時に人に対しての警戒心も植え付けられました。つまり、「外国人は油断ならない人達である」という人に対する不信感でいっぱいでした。人を信じられないわけですから、見ず知らずの外国人が運転する車に乗れるわけなかったのです。だからタクシーに乗るのが怖かったのです。

 しかし冷静に考えてみると、タクシー運転手が何らかの犯行に及ぶなどという報告は聞いたことがありません。あったとしても遠回りされるとか、料金をぼったくられるくらいのものです。気を付けていれば十分防げるし、せっかくの旅を台無しにされることもありません。不幸にもそんなタクシーに乗ってしまったとしても、後から考えたらもはや笑い話でしかないのです。

外国人を信じてみることにした

 人が怖くてタクシーを使うことを避けてきたのですが、どうしても乗らなければならなくなりました。スペインに行ったときで、乗り継ぎ便の関係で空港に夜遅く到着します。空港近くのホテルに泊まるにしても自力では迷ってしまいます。タクシーを使う方が安全安心?なのではと判断したのです。そしたら、あろうことか、ついでだから市内のホテルまで行って貰おうなどと思いついたのです。自分としては信じられない思いつきですが、恐怖心よりも好奇心の方に軍配が上がりました。つまり人を信じてみることにしたのです。

 ドキドキしながらタクシーに乗り込み、バルセロナ中央駅に隣接したホテルの名前を告げました。しどろもどろのスペイン語で料金がいくらかかるか聞くのも忘れませんでした。しばらくして、パリで経験したような大渋滞に遭遇することなく無事駅に着きました。そこで降りようとすると、「ちょっと待って」と言われ、車は駅の脇道を上って行きました。すぐに「着きましたよ」と言われて外を見たら、ホテルの正面玄関でした自分ですぐに探せると思っていた私はびっくりです。とくに頼んだわけでもないのに降りたらすぐにホテルの自動ドアがある位置にピタリとつけてくれました。後からわかったのですが、この入り口は車で来る人専用だったのです。この時の運転手さんは真面目で本当に親切な方でした。おかげで私の海外のタクシーに対して持っていた偏見は消滅したのです。

タクシーを頼るしかない

 その後もタクシー運転手に助けられたことは数知れず、日本のように交番などない外国では彼らを頼りにするしかありません。以前パリへ行った時のことです。現地に行く前はガイドブックの地図を見て自力で予約したホテルに行けると思っていました。自分でシュミレーションして大丈夫だと思っていたのに、いざとなったら地図に載っていない道がたくさんあって呆然としてしまいました。「まずい、全く道がわからない!」人に聞いてみると皆心配してくれるのですが、頼りの地図が使い物になりません。だんだんと辺りは暗くなるし、このままでは今日中にはホテルに着けないのではと絶望的な気持ちになりました。すると、すぐ近くにプラントンデパートの冠が見えてきたのです。オペラ座でバスを降りて知らないうちに大通りの方まで歩いてきてしまったようです。そこで「TAXI」のサインを見つけたときはどれだけ嬉しかったことか!タクシーにホテルまで案内してもらうことに決めました。すぐ近くだから歩いて行けると最初断られました。彼にとってはすぐ近くでも私は異邦人なのでわからないのです。渋る運転手さんに無理やり連れて行ってもらって大正解でした、なぜならホテル名が小さすぎてすぐにはわからなかったからです。そんなわけで、今の私はタクシーが怖いどころか、反対に頼りにしているくらいなのです。

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