人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

可哀想なおばあちゃん

今週のお題「おじいちゃん・おばあちゃん」

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孫と朝から大ゲンカ

 「娘がね、お義母さんと4歳の娘が仲が悪すぎて困っているの」と知人が嘆いています。おばあちゃんと孫が朝からケンカ?それってもしかして私の聞き違い、と聞き返したら残念ながら本当のことでした。娘さんと義母が仲が悪いならわかるのですが、現状は仲が悪いわけでもないし、かといって仲が良いわけでもないようです。同居していても娘は働いていて夜勤もあり、忙しいので無理に仲良くする必要もない。家のことは義母に任せているのであまり口出しはしない。食卓に出された料理は文句を言わずに食べる。炊事、洗濯、掃除、犬の散歩など一切の家事をして貰えるので助かっている。娘は割り切っているのだと知人はそう思っていた。

 義母との同居生活がうまく行っている理由は娘の先手必勝なのだそうです。実は最初から一緒だったわけでなくて、出産をきっかけに同居することになったのです。最初のうちは義母は勝手に自分の娘の家族を泊めたりしていました。仕事で朝早く起きなければならないのにうるさくて眠れなくて参った!それで驚くべきことにはっきりとNO!を突き付けたのです、実の息子のダンナでさえ躊躇したのに。それでどうなったか、義母はあっさりと悪かったと謝り、それ以来勝手なことはしなくなりました。どう見ても義母は性格は悪くないし、話せばわかってくれる人のようです。

義母に孫が懐かない?

 義母は現在4歳の孫を面倒見てくれた人で、その子がぐずって泣くといつもおんぶしてなだめていました。ほとんど一日中一緒に居たのだから、さぞかし懐いていたのではと誰でも思います。ところが、その子が一番好きだったのはパパで、保育士で子供の扱いに慣れているママでもおばあちゃんでもなかったのです。なぜパパが一番なのか、知人が教えてくれたその理由はこうです。パパは小さい子供をあやすのが本当に上手で楽しいのだと見ていてわかる。だから子供に好かれる。子供がわがままを言った時も無視せず最後まで付き合う。「いい加減にしなさい!」の一言で放っておく保育士の娘とはまるっきり違うのだと。

 義母は以前から「この子はちっとも私に懐かないのよね」と残念がっていました。嘆くのも無理はありませんが、知人が言うのにはなぜかほとんど笑わない子だったそうです。それに2匹の犬と暮らしていたのにかかわらず、犬と仲良しにはなりませんでした。嫌いなのではなく、無視というか、眼中にない、つまり相手にしないのです。世間では動物と小さい時から一緒だと仲良しになると言われていますが、何事にも例外はあるものです。そううまく行くわけないか、と固定観念がガタガタと崩れました。

おばあちゃんが可哀そう

 「ケンカの原因は何なの?」と娘に知人が尋ねるとそれは日常の些細なことです。娘も「あの二人は合わないみたい」とお手上げの状態です。なぜ大のおとなと4歳の子供がケンカするのか、大人なのだからうまく対処できるのではとも思いました。では4歳の子とケンカするのは本当に大人げないことなのか、とふと思ったらもう何年も前の出来事を思い出しました。あれは親戚の家に遊びに行った時のことでした。その家に2歳の女の子がいて、その時の私は「女の子=可愛い」のイメージしか抱いていなかった。それなのに、その子は私が仲良くしようと微笑みかけたら「ジロジロ見ないで」。お菓子をあげようとしたら「そんなの要らないわ」と拒絶。そして、その子の近くにあるおもちゃにちょっと触れただけで、「触らないで」と不機嫌でした。慌てて母親が飛んできて「この子は今反抗期なの。ごめんなさい」と謝ったので、笑って気にしていないと誤魔化した。しかし、内心では態度の悪さにイラっとしていたのです。今思えば、笑い話ですが、自分は大人なのだからという自覚がないと感情的になってしまいます。

 「お義母さんは孫の面倒を見てくださっているのに、孫と仲が悪いなんて気の毒すぎると思わない?」と知人に言われて全く同感です。それこそ、新聞のお悩み相談にでも助けを求めたらとさえ思ってしまいました。

mikonacolon