人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

外出自粛で韓国ドラマに学ぶ

f:id:mikonacolon:20200418070335j:plain

人の心を読むことで難問を解決

 昨日書いた記事の中で、どうも書名を間違えてしまったようです。本のタイトルを「社会は贈与でできている」としたのは、「世界は贈与でできている」が正しかったのです。その中で、政府や役所は住民の心を読み間違えて、予想もしなかった事態を招いてしまうエピソードが出てきます。これはあくまでこの本の内容の上っ面に過ぎなくて、それ以降は贈与の詳しい内容とその説明が展開される分厚い本です。とても本屋で一気読みできる本ではないので、その先を知りたければ毎日通うしかありません。最も本屋が店を開けていればの話ですが...。

 「住民の心を読む」といえば、ちょうど今見ている韓国ドラマでは朝鮮国王の第三王子が人の心を読んで難問を解決する場面が出てきます。一見、愚鈍とも見える王子は実際は聡明で人の心を読む才能があったのです。「王の器では?」と周りから囁かれながらも、自分は兄(王位後継者)を手助けしたいだけという意思を貫こうとします。あくまで自分の手柄は兄のもので構わないという考え方です。その純粋な気持ちを「皇位を狙っているのでは?」と誤解されても、それでも家族である兄を守ろうと奔走する姿に感動せざるを得ません。

 ある時、朝鮮の軍事になくてはならない火薬製造の専門家が何者かに拉致されました。まだ建国20年足らずの小国ですから、国家の転覆を謀る反対勢力の仕業でした。その時王子が注目したのは専門家の心で、必ず自分の家に戻ってくるだろうと彼の心を読んだのです。王子の予想通り、専門家は火薬製造の秘伝を記した書物が自分の家にあると言い訳をして、家に連れて行かせました。王子の機転のおかげで、彼は待ち構えていた王子たちに助けられ、反対勢力も捕らえることができたのです。

頑固な使者を感動させたのは

 また、朝鮮を属国にしようと企てる明との交渉においても王子は陰ながら手腕を発揮します。明から無理難題を押し付けられ、王も側近も誰一人解決策を考え出すことができません。しかし、相手の提案を受け入れたら、国が滅んでしまう危機的状況です。この状況を打開するにはどうしたらいいのか誰もが頭を悩ませていました。そんな時、王子は明の使者と仲良くなることで、相手のかたくなな心を変えることができるのではと考えたのです。まず相手のことを知ったうえで、心を読んで相手に近づこうとしました。

 王子が明の使者の好物を調べさせると、意外なことが分かりました。彼は実は朝鮮のせいで滅んだ高麗人であり、若い頃明に渡って皇帝の右腕にまでなった人物だったのです。何の悩みもないように見えた使者にも、最愛の妹と生き別れになったという後悔の念は消えていませんでした。王子は妹を探し出し、ふたりを再会させると、高麗人である彼を告発しないと断言しました。そして見晴らしのいい丘に連れて行き、「もしあなたの提案を受け入れたら、朝鮮のこの美しい景色をもう見ることはできなくなる」と訴えたのです。使者は王子の自分に対する配慮と聡明さに感動を禁じえませんでした。王子の尽力が功を奏して、明の使者は朝鮮に多大な配慮を約束してくれました。

 正直言って、このような王子がいること自体稀有なことでとても驚いています。ただ、人の心を読むことがいかに問題解決の糸口になるのかを学ぶことができました。これからドラマは王子が望まないにも関わらず、王になる方向で展開されるようです。王子の心の軌跡がどのように描かれるか、とても楽しみです。

mikonacolon