人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

雍正帝の時代の中国歴史ドラマに学ぶ

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皇帝に人を陥れたのではと疑われて

中国若手女優のひとりスン・リーが主演する「宮廷の諍い女」を見ていると考えさせられることばかりです。3人の側室たちは自分たちで力を合わせて後宮で生き抜こうとします。最初こそは三人の友情は堅かったのですが、やはり自分だけ寵愛を受けないと、すべてを悪い方に考えてしまって友情にひびが入るのです。主人公は今見ている場面では、自分を寵愛してくれる皇帝に疑われてしまうのです。ふたりでいるときは皇帝と側室ではなく「夫と妻」と思っていると言われて嬉しさを隠しきれなかったのです。それなのに、その夫がまさか信頼している妻を疑うなんてと、相当にショックを受けて食も進みません。ちゃんとした証人もいて明白な証言もあるのに、それが誰かを陥れようと仕組んだものではないかと皇帝は疑うのです。自分には熱い信頼を寄せてくれているものと信じていて、それが後宮で生きる唯一の生きがいだったのです。自分をよく思っていない皇帝の寵妃に常に攻撃されていたのでなおさらです。

皇帝の寵妃に命を狙われて

長年にわたって皇帝の寵愛を受けている寵妃が、他の側室が陛下の寵愛を受けたり、あるいは懐妊したりするとすぐに排除しようとして仕掛けてくるのです。殺すのも徐々に疑われないように巧妙な手段で行おうとします。毎日の食事に少量の毒を混ぜてだんだんと弱らせて殺そうとしますが、主人公は最近食事の味が酸っぱくなったと気づくのです。それにやたら眠気がして寝てばかりの日々が続いていたのでおかしいと思っていたのです。かんざしを料理の中に入れてみると色が変わりました。毒が入っていたのです。

懐妊を偽った罪を着せて冷宮送りにする

たとえば、当事者を食事に招待して、吐き気をもよおさせ、具合が悪くなったと言わせます。そしたら、その場にいる皆で「もしかしたらおめでたでは」と騒いでその気にさせます。すぐに医者に診せて「懐妊に間違いない」という偽の診断をさせて本人に信じ込ませます。その医者も本人に親近感を持たせるために同郷の者を選んで担当させます。そして後で下女に血の付いた下着を持って来させて、「これはどういうこと?」と追求するのです。そのときはじめて当人は騙されていたことに気付くのですが万事休すです。皇帝の怒りを買って、位を降格させられて冷宮に送られます。誰かに陥れられたとしても、一切申し開きはできないのです。後宮は想像以上に恐ろしい所ですが、そこに入った以上は嘆いている暇はありません。陛下の寵愛を受けて、なおかつ後宮で生きる手立てを模索するのが側室の運命だと言えるでしょう。

後宮で生きるのに正義などは関係ない

皇帝の長年の寵妃は政務に不可欠な大将軍の妹なので、やりすぎても大目にみて許してしまうのです。兄は多民族の征伐で大きな手柄を上げているし、その息子もまた若いのに父に似てやり手なのです。だから主人公が寵妃の罪を訴えたところで相手にしてもらえないのが現実なのです。長く後宮で仕えている侍女が主人公に忠告します、側室たちの諍い(争そうこと)に正義などは関係ないのだと。大切なのは陛下の信頼を得ることで、悲しむ前に陛下の疑念を減らす手段を考えることが大切なのだと。疑念を失くすではないのかと問うと、そんな無理は言わないでとくぎを刺されてしまいました。

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