人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

ドイツ語の勉強を始める

 

考えてみると、なんと15年ぶりだった

 どこか旅行に行きたいが、何処に行ったらいいかわからない私は、行き先を消去法で考えた。スペイン語は結構好きだが、スペイン以外でスペイン語を話す国は中南米に限られる。実を言うと、いつかはペルーとかコスタリカに行くことを想定して、勉強しようとしていた節はあったが、別にそれは機会があればという至極弱いものだった。だが今回、意を決して、「今がその時」とせっかく思えたのに、相当にハードルが高いことがわかった。いつでも行けると思っていたので、ショックが大きかった。がっかりしていてもどうにもならないので、切り替えて、次の行き先を探した。

 すると、以前のブログにも既述したが、クリムトの絵画を見にウィーンへ行こうとなった。正直言って、ただの思いつきである。たいしてクリムトに恋い焦がれているわけでもなく、無理矢理行くべき目的とクリムトを結び付けようとしているだけのことだ。考えてみると、ウィーンに行ったのは15年前で、今ではもう当時のままではないにしても、すこぶる庶民的な街で好感が持てた記憶がある。カフェ文化が浸透していて、躊躇なく店に入れる気軽さが好きだった。街中でカフェを探すのが難しいストックホルムと比べると、雲泥の差があった。その事を思い出したら、さらに久しぶりに行くのも悪くないと思えてきた。

 だが、一つ問題があった。それは言葉のことで、ウィーンはドイツ語圏でドイツ語が主に話されている。英語で何とかしようとすると、やはり無理があるので、”郷に入らば郷に従え”でドイツ語を勉強をすることにした。実を言うと、私はドイツ語が苦手だ。特に不定冠詞や定冠詞の格変化に加えて、名詞の性が3つもあるのに泣かされた。スペイン語と比べると、実に面倒臭くて、元々忍耐強くないので放り投げたくなった。そんなことをあれこれ考えて、一瞬躊躇したが、諦めたら最後、何処も行くところがなくなってしまう。そうなっては大変と嫌々ながらも、ドイツ語に再挑戦することにした。ベルリンには過去に何度も行ったが、ホテルでは正直英語で何とかなってしまうのだが、街中ではそうはいかなかった。

 さて、ドイツ語の勉強を始めるにあたって、その道しるべとなる教材を何にしようかと考えた。何のことはない、NHKラジオ講座のテキストがベストだと言うことは間違いない。早速歩いて30分の大型書店に飛んで行き、バックナンバーのドイツ語のテキストが並んでいる棚を眺めた。ここの店には2023年の4月からのテキストがすべてあるはずなのだが、残念ながら、6月号からしかないので、6月号から10月号までを買うことにする。どんな参考書よりも、NHKのテキストが初心者にはわかりやすいことは今までの経験からわかっている。とりあえず、テキストは手に入ったが、肝心の音源がない。さて、どうしよう。15年ぶりのドイツ語の勉強は大丈夫だろうかと不安になったが、全くの初心者というわけでもない。そのうち思い出すだろうと楽観的に考えることにした。

 それで、初心者向けの辞書を一つ買うことにした。単語の一つ一つにカタカナで発音表記があるもので、動詞の活用もすべて載っている。まさに痒い所に手が届くような配慮がされていて感激する。思えば、その昔ドイツ語の辞書を買ったが、初心者には難しく、あまり使った覚えがなかった。昨日6月号のテキストを開いて、勉強を始めたら、意外に覚えていて、どんどん進む。まあ、今は動詞の活用や過去分詞と言った内容だから、楽しいと感じられるのだろう。問題は格変化で、活用表を見ただけで頭が痛くなる。だが、過去に勉強したことがあるロシア語と比べたら、可愛いもので、遥かにましである。

 それに、ドイツ語がわかれば、さらに旅の選択肢は広がり、スイスにだって行けるのだと、自分で自分を叱咤激励する。なぜ、今ドイツ語なのかは言うまでもなく、絶対に必要だから、身に着けておいた方が、安心だからである。少しでも、旅の不安を取り除くために今やらなければならない必須事項なのだ。そうは言っても楽しくなければ続かないのは明かで、今のモチベーションをいかに保つかが今後の課題である。

mikonakoron