人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

送料無料の返品トラブル

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グアテマラの街並み。NHK旅するスペイン語テキストから。

発送料負担の要求に激怒、でも相手の側から見たら納得

 昨日は炊ける弁当箱を使ってみた感想を書いた。今日はその続きを書こうと思う。会社でひとり優越感に浸りながら、炊き立てのホカホカご飯を食べる夢は儚くも消えてしまった。目の前の現実を信じたくはないが、受け入れるしかない。気持ちを切り替えるためにも、1分一秒でも早く使えない弁当箱に消えて欲しかった。私に与えられた選択肢は”炊ける弁当箱"を捨てるか、あるいは返品するかだった。ゴミに出してしまえば目の前から消えてせいせいする。でもそんなことをしたら後で後悔するに決まっている。それで、面倒ではあったが、メールで発送元の会社に返品したい旨を伝えた。すぐに送料負担で返送するように言われた。

 返品を伝えるメールには「使ってみて、何度やってもうまくご飯が炊けなかった」ことを一言も書かなかった。なぜなら、きっと相手が「それはあなたの使いかたが悪い」とか、「商品にもたまに欠陥があるものもある」とかなんだかんだと理屈をこねてくると思ったからだ。そんな面倒なことは御免だった。実際使ってみた私がダメだと言っているのだからそれでいい。だから返品の理由は「なんだかよさそうに思えたので購入してみたが、実際は違う物だった」にした。この時すでに私は商品の欠陥ではなくて、あくまでも「自分の都合で返品」することを認めたのだ。後で友達にこの話をしたら、「うまく炊けなかったし、保温もできなくて能書きと違う」となぜ本当のことを伝えなかったの?」と言われてしまった。彼女の言うことはもっともだ。チラッとは頭で思ったものの、私一人の意見など少数意見として、かき消されてしまうと諦め半分だった。

 私はすぐにコンビニに行き、宅急便で”炊ける弁当箱”を返送した。送料が820円かかったが使えない物を返品できたことで少しホッとした。これで私はあの役に立たずの代物から解放されたはずだった。ところが翌日会社からメールが来て、読んでみると「商品受け取りました。ただ、当社の規定では商品の発送料はお客様負担となります」などと言う前代未聞の文面だった。その瞬間私は自分の目を疑った。そんなことはまさか!と何度も読み返してみたが、やはり本当だった。イラっとした私は怒りにまかせて返信のメールを書いた。「今まで何度も購入した商品を返品したことはありますが、発送料を要求されたことはありません。どうかもう一度考え直してくださいませんか」

 すると相手から「当社のお買い物ガイドのサイトを見てください。ちゃんと返品の場合は発送料も負担という規定になっています」との私には具の音も出ないようなメールが送られてきた。何も言ってもダメなのですよ、不満に思っても諦めざるを得ないのでよとでも言うように、送料660円を支払うように振込先を指定してきた。指定口座はゆうちょ銀行と三菱UFJだった。折しも1月17日から硬貨での振り込みの手数料がかかることになった。何とか手数料が安く済む必要がないかとネットで調べてみた。三菱UFJの口座は持っていないので、ゆうちょで支払うとすると、220円手数料がかかるようだ。660円の振り込みをするのに220円かかるとわかったら、ばかばかしくなってしまった。できるだけ早くこのトラブルから逃れたいと思っていたのに、私の頭はは思考停止してしまった。

 考えてみると、あの”炊ける弁当箱”は送料無料の商品だった。だからこそ相手の会社は私から送料を取り戻したいのだ。自分の会社が損をしないように相手に要求するのは何の後ろめたさもないことで、当たり前のことなのだ。私が正論を振りかざして抗議しても、相手の心は全く揺るがないのだ。そう考えたら、880円かかってもひとまずこのトラブルに幕を引こうと思う。これからは”送料無料”の商品を買う時はあんなこともあったのだと思い出すようにしたい。今回のトラブルから”送料無料”という落とし穴もあるのだという教訓を学んだ気がする。

mikonacolon