フランスでは母親の「ノン」のひとことで諦める!
日本では、スーパーで子供がさんざん駄駄をこねて,親と周囲を困惑させていました。
「買ってよ、買って」と大声で泣き叫び、床に寝て足をバタバタさせて抗議までする。
親は周りをうかがって、「穴があったら入りたい」ような恥ずかしい思いをさせられる。
でも考えてみたら、そんな困った子供を育てたのは、何を隠そう母親自身なんですよね。
日本では幼児のころから教育、というよりは「しつけ」がちゃんとされていなかったんです。
さて、フランスではどうかと言うと、フランスでは人前で、というより公共の場で
「駄駄をこねて親を困らせる子供」はいません。
パリでも庶民的なあるスーパでの出来事があります。
スーパーで母親同士が立ち話をしていると、ひとりの女の子がかわいい人形を持ってきました。
「ママ、これ買って」と母親に頼みますが、彼女は気にかけるそぶりもなく、即座に
「ノン」とひとことで済ませます。
それからどうなったと思います?
女の子はすぐに諦めて、人形を元の場所に戻しにいったそうです。
噂には聞いていたけど、「さすが、フランス人は徹底しているなあ」と感心したのが
いまでも印象に残っているそうです。
フランス人なのに、だれも文句を言わないのはなぜ?
これは、フランスのラスコー洞窟にほど近い自然豊かな渓谷でのお話です。
鉄道の駅からバスにのると、車窓にはやたらとアヒルやカモの絵柄の看板が目立ちます。
そうなんです、この辺りにはフォアグラ農家がいっぱいあるみたいです。
その当時すでに洞窟は見学禁止になっていたのですが、行こうと思えばバスで簡単にに行ける距離です。
自然に囲まれたホテルに泊まり、向かいにあるプールで知人の娘さんは泳ぎまくっていました。
幸運にもだれも来ないので、ほとんど貸し切り状態で最高だったそうです。
夏の光が照り付けるサンルームで朝食を食べていて、朝食時間があと30分くらいになったときでした。
10人くらいの団体の人たちが入ってきたのですが、やはりパンが足りないのです。
なのに、お店の人は持って来ようとしないし、その姿さえないのです。
「いったいこれからどうなるんだろう?」と誰もが気にしているようすです。
それなのに、誰一人として抗議するひとはいなかったのですって。
「フランス人は当然主張するひとたち」と思い込んでいた知人はびっくりして、
もしかして、「フランス人は我慢強い人たち」なのではと考え直したそうです。
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