人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

薬を飲み続けるかどうか迷う

飲みだしたら、もうやめられない?

 右足が痛みだしてから、すでに1カ月が経った。いつも行く町の診療所で診てもらってから、2週間になり、そろそろ薬を貰いに行かなければならない。それなのに、私の足は病院のある方向には向かない。元々、家のすぐ近くにはないので、医者へ行くという正当な目的がない限り、そちらの方面に足が向くことはない。なぜ、行くのをためらっているのかというと、それなりにちゃんとした理由がある。それは処方された薬のことで、ネットで検索してみたら、意外なことがわかったからだ。

 私が今飲んでいるのは、いや、実を言うと、飲んだり飲まなかったと言う方が正しいが、タリージェ錠を1日1回とリマプロストアルファデクス錠を1日3回だった。タリージェ錠は神経性の痛みを和らげ、リマプロストアルファデクス錠は血液の流れを良くする薬なのだが、薬局から渡された薬の説明書によると、飲み合わせに注意が必要とのこと。それに、この2週間不真面目ながらも服用していて、気づいたのは、滅多にない頭痛や、便秘の症状が出ていたことだった。

 そう言えば、先生に「タリージェ錠は、本来は一日2回飲まないと効かない薬なので、まずは1日1回から始めてみましょう」と言われたことを思い出した。そうか、今は試験段階で、2週間後からは1日2回服用することになるのか。それならすぐに痛みがどうこうなるわけでもないなあと納得していた。ネットで、「タリージェ、痛みに効きますか」と入力し、検索してみる。すると、あるサイトで、「タリージェ錠はゆっくりと効果が出る薬で、即効性はない」と表示されていた。他には患者さんがネットで現役医師に相談できるサイトもあって、そこには「よくある質問」というコーナーもあって、私は大いに好奇心をそそられた。

 このタリージェ錠という薬は果たして、どれくらいで効くのかとか、副作用は大丈夫かと言った疑問が頭の中を駆け巡った。よくある質問を順番に読んでいく。最初に注目したのは「タリージェをもう1年くらい飲んでいますが、近頃やっと痛みが収まってきました」という記述で、私の正直な感想は、「そんなに長い間飲まなければならないの?」で、大いにショックを受けた。さらに、「腎臓が心配なのですが・・・」といった質問もあって、副作用のことを考えると恐ろしくなった。そして、特筆すべきは「タリージェは一旦飲み始めたら、もうやめられないと聞きますが、本当のところはどうなのでしょう」という究極の質問で、私もぜひ知りたい。

 だが、このような「よくある質問」がざあっと並んではいるが、その答えは表示されない。つまり、どうしても答えが知りたければ、そのサイトの会員にならなければならない。もちろん、無料ではなく、会員登録するには月額330円が必要になる。少し考えれば、遠慮などすることなく、病院の医師に尋ねれば、済むことだ。私にしても、自分の飲んでいる薬が効くのかどうか気になって仕方がなかったから、ネットに助けを求めただけのこと。以前なら、ネットでの検索など考えもしなかっただろう。神経性の痛みがすぐにどうこうなるだなんて都合のいいことを全く考えていない私は、本当のところが知りたかっただけだ。つまり、これからどうなるかについての予測を立てたかった。

 今の右足の痛み、いや、最初は右足だけだったが、痛みというより痺れと言った方が正しいが、その症状はまともなはずの左足にまで及んでいる。これまで周りの人たちの似たような症状を見てきたが、皆それぞれの痛みと折り合いをつけて、何とか生活していた。医者に「これは年齢的なものだから、治らない」とそっけない診断をされた人がほとんどだった。一般的な痛み止めではなく、ターリジェのような薬を処方された人はいなかった。おそらく新薬なのだろうが、その効能を信じて、飲み続けた方がいいのだろうか。でも、その場合は一生飲み続けなければならないとしたら、途中でやめることによって被るデメリットを無視することはできない。

 私に与えられた選択肢は2つある。痛みとうまく付き合う方法を自ら編み出すか、あるいは、先生の指導に従って薬を飲み続け、痛みが消える日を楽しみに待つかのどちらかだ。どうしよう、今でも迷っている。

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