人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

難しい立場で奮闘する学童保育士

話を聞いて、目から鱗の連続!

 今日も昨日の続きで、学童保育士について書きたいと思います。ブログを投稿した際、正直言って、何か大事なことを言い忘れたような気がしてたんです。まだまだ言いたいことは他にもあったのに、それをしなかったせいで、後ろ髪を引かれました。

 まずは堀川さんの発言からで、子供というものは何か落胆したようなようなことがあると、教室の床に寝転んだりして、そのまま起き上がらず、じっとしていることがたまにあるそうです。大人からしたら、なぜそんなことをするのかさっぱりわからず、戸惑うばかりですが、その理由は子供本人に聞いてみても理解できないと思います。なぜなら、昔子供だった、私たち大人はすっかり子供の心を忘れているからです。なので、どうしても、そんなふうに床に寝転がっている子供の姿を見ると、無理にでも起き上がらせたくなってしまいます。ところが、堀川さんは、学童保育士が手を出すことはできないと言うのです。そう言う行為はしてはいけないルールになっているんです。要するに、子供の身体に触れてはならない、ということです。

 学童保育の現場では、小学生同士のケンカは日常茶飯事です。でも、小学生同士のつかみ合いのケンカを大人一人で止められるのは、2年生までだそうです。3年生になると、先生が来て止めようとしても、突き飛ばされてしまうんです。たかが、低学年の子供と言えども力はあるんです。それに、既述したように子供の身体にそんなには触れることができないので、そのへんのところが難しいんです。あとから、問題にされて、身体に触れられた、触れられていない、でトラブルになったりするので。

 堀川さん自身は、子供を「○○君~」と呼ぶときも、基本的にはその子の肩しか触れないように気を付けています。例えば、子供のケンカを止める際も、子供を押さえつけるのは肩以外にないのです。話を聞きながら、大人はほぼ何もできないのに、子供はやりたい放題できることに、それじゃあ、あまりにも理不尽だと感じずにはいられません。堀川さんも、こっち(学童保育士)にだけ、縛りがあるので、本当に対応は難しいですねと否定はしません。でも、学童保育士の使命は子供を守ることですから、そう考えると、自然と納得がいきます。宮藤さんが、女の子に対してはどうなんですかと尋ねると、基本的には女の子に対しても同様の対応で、肩と手のひらぐらいが許容範囲だと言います。

 特筆すべきは、学童保育の現場では思いがけないことが起きるそうで、3秒子供から目を離したら、大ケガしていることなど普通にあるそうです。例えば、ジャングルジムで子供が遊んでいるとします。その子を見ていたら、他の子から「堀川先生」と呼ばれたので一瞬横を向きます。そしてすぐに目の前を向いたら、なんとさっきまで遊んでいた子は下に落ちていて、手がぐにゃとなってたりするということがあったりします。「そんな重大事故があったときは、しっかり見てないといけないんです。見てないと、単独事故か、あるいは、誰かが引っ張ったとかで、責任の所在が変わってくる」ので、「私が目撃者です。単独事故です」とひとこと言っておかないと揉め事の元になると堀川さんは強調します。

 すると、宮藤さんが、「単独ではなくて、何らかの原因があった場合はどうするの。例えば、A 君がB君を押したからというのも、親や本人の前では言えないでしょう」と核心に迫ります。その場合は、やはり記録とかは残りますが、やは大事ならないように、先生が間に入るというような展開になるのです。「立場が本当に難しいんです」と堀川さんは何度も言うのですが、この仕事のやりがいについて聞かれると、保育士歴まだ3カ月の男性は「日々、子供の成長を感じられること」と即答します。その一方で、堀川さんは、「子供の無邪気な発言にハッとさせられて、そこで自分を見つめる機会が与えられること」と答えるのですが、宮藤さんにも私たちリスナーにも、その言葉の意味がわかりません。どういうこと?と怪訝に思ったら、「堀川先生、大人って楽しい?」と子供に質問されたそうなんです。それで彼は何と答えたと思います?「大人はメチャクチャ大変だけど、それでも、大人はメチャクチャ楽しいよ」。そんな言葉が何の考えもなしに口から出ていたんだそうです。ハッとして自然と涙がこぼれてしまったとか、なんて純粋な人なのでしょう、そう思いませんか。

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