人生は旅

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傘は恋のキューピットにもなる?

今週のお題「傘」

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▲パリのオランジュリー美術館にて。モネの睡蓮はしだれ柳との相性も素晴らしいです。本物は眺めているだけで人を幸福にしてくれます。

傘を忘れたら恋が生まれた?

 傘は恋のキューピットになりうるのか?そんな素朴な疑問を抱かせるコピーが新聞に載っていました。それはある大手生命保険会社の広告のストーリーで、一人の若い女性がワクワクして美術館を訪れます。お目当ての画家の特別展が見られると思ったら来週からだったという落ちが付きます。がっくりしてポスターを眺めていたら、運悪くそこに雨が降ってきました。家を出るとき晴れていたので、傘を持ってこなかったのです。今朝の天気予報で雨が降るなんてことは言ってなかったのについてないなあ。まあいいか、ついでに美術館の併設のカフェで休憩して帰ろうと思いました。とその時後ろから男性の声がして、『高くて手に入らないけど、やっぱりいいんだよなあ』。そう言いながら、濡れたまま立っている女性に傘をさしかけてくれたのです。どうやら彼もこの画家の熱心なファンらしいのです。自然と話が弾んで、気が付いたらカフェで2時間も話し込んでいました。その後どうなったかというと、ふたりは友人として何年か付き合った後に恋人になりました。そして時間はかかりましたが二人は結婚したのです。つまり美術館での雨の日の出会いは運命的な出会いだと言いたいのです。

やはり美人でなければダメなのでは?

 このストーリーを読んだ率直な感想は、なんとも出来すぎた話ではないかという思いです。この話が成立するためには女性はやはり美人か、あるいは若くて魅力的である必要があるのです。手っ取り早く言えば見た目がよくなければこのようなシチュエーションは成立しないのです。それに普通の男性が気軽に知らない女性に声をかけるとは思えないのです。それと最大の謎はなぜ最初から恋人でなくて友人になるのかが理解できませんでした。友人なら最後まで友人でいてくれた方が幸せなのではと思うのです。

 韓国ドラマにも傘を忘れたことが恋愛の始まりになる場面がたびたび登場します。二人の男女の距離を抵抗なく自然に縮める役割を果たしてくれます。例えば、退社の時間になって会社の玄関を出た途端ににわか雨が降りだしました。見ると皆が帰れなくて困っている様子で、雨が小降りになるのを待っているのです。やがて迎えの車が来て次々と人がいなくなりましたが、ある一人の女性だけはまだ降りしきる雨を眺めています。そこに偶然現れたのは彼女の知人の男性で、車で送ってくれると言われますが気まずいので遠慮します。でも強く勧められて好意に甘えてみると、意外にいい人だということがわかりました。傘を忘れたら、ふたりで話す機会ができて楽しいのでまた会いたくなってしまいました。

 一方では、ある会社の社長が自分の秘書を妻にしたいと望んでいました。しかし、普段の彼女は自分を仕事上の上司としか思ってくれず、相手にもしてもらえません。そこで男性が考えたのは彼女のプライベートの生活を知ることです。自然に付き合うきっかけを作りたくて、つまり今でいうストーカー行為をしていたのです。彼女が困っているときに手を差し伸べて、偶然通りかかったように振る舞おうとしたのです。突然の夕立に遭遇して慌てる彼女にすかさず傘をさしかけたのです。と、まあ映画の世界ではうまくいきましたが、現実はどうなのか知る由もありません。今度美人の友達にでも聞いてみたほうがいいのでしょうか。

mikonacolon