人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

傘にまつわるストーリー

今週のお題「傘」

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 ▲スペインのロンダにある土産物屋のショーウインドウ。扇子のデザインが豊富で私たちの目を楽しませてくれる。同様に傘も憂鬱な雨の日をワクワクに変えてくれる。

コンビニの傘に負けた?!

 その昔同僚の女性は「とうとうコンビニの傘にまけちゃったの!」と大いに嘆いていた。彼女のお父さんは傘職人で実家は傘屋さんでした。ちょうどそのころからコンビニでビニール傘が買えるようになって、傘は安くて手軽に手に入るものになっていきました。実家の商売も世の中の移り変わりとともに注文が来なくなりました。丈夫だけど高い職人の傘より、安くて便利なビニール傘の方が支持されるようになったのです。確かに急な雨の時に安価ですぐに手に入るビニール傘はありがたいです。でも風の強い日などすぐにひっくり返ってしまったり、骨が折れて壊れてしまうことが多いです。あれは困ったときのその場しのぎであり、みんなそれくらいのものだとわかって買っているのです。

 ビニール傘をできるだけ買いたくない私も以前はずぶ濡れになるのが嫌で仕方なく買っていました。雨が降ることがわかっているのに傘を忘れて、大した雨でない時は走って帰るのですが、ダメなときは傘を買ってしまいます。後で傘立てに溜ったビニール傘を見て自己嫌悪に陥るのです。だから決めたのです、出かけるときはいつも傘と一緒に行こうと。快晴であろうが、曇っていようが関係なく傘を携帯するのを習慣にすることにしたのです。それ以来ビニール傘とは無縁な生活をおくれています。これから大雨や台風シーズンになりますが、道端に無残に捨てられたビニール傘はもう見たくないですね。SDGを推し進めるのであれば、身近なところから資源の無駄を省くように努力することが大切なのでは。そう思うのは私だけではないと思うのです。

相合傘の思い出

 若い頃、仕事の同僚や先輩と飲みに行ったときのことです。楽しい時間を過ごした後帰ろうとすると、予期せぬ雨が降ってきました。みんなそれぞれ傘を調達して、相合傘で帰ることになりましたが、私は傘を持っていなかったのです。そしたら取引先の男性がたまたま傘を持っていてその傘に入らせてもらえることになったのです。よかったとホッとしていると、周りから冷やかしの声があがってびっくりです。外野が勝手に二人をくっつけようとしているのです。でも私はちゃんと知っているのです、彼が誰を好きなのかを。「あの、先ほどお茶を持ってきた女性がいいと思っているのですけど...」と社内で世間話をしているのを耳にしていたからです。その女性とは私の先輩で華奢で見るからに可憐さを漂わせているひとでした。まさに男性なら守ってあげたいと思うだろうし、なんだか彼の気持ちがわかる気がしました。

 ところが、その先輩はどう考えても、誰から見ても不可解な生活をしていたのです。当時ある男性と同棲してマンションで暮らしていたのですが、彼女は毎月使うお金を決められていたのです。無駄遣いをしないように彼氏に自分のお金を管理され、自由のない生活を送っていたのです。それなのになぜか何の疑問も抱いていなかったのには驚かされました。彼女の話では、彼氏はテレビ局のディレクターで不動産も持っているのだと自慢していた記憶があります。さらに信じられなかったのは、彼氏が女友達と映画を見に行ったり、飲みに行ったりということを当然のようにすることです。なぜ、彼女を置いて自分だけ自由にできるのか、どう考えてもわかりませんでした。先輩は自己都合で会社を辞めてしまい、連絡が途絶えてしまったので、あれからどうなったのか知る由もありません。

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