人生は旅

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外国では傘にこだわらない

今週のお題「傘」

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サン・セバスティアンのコンチェ湾。晴れた日には美しい景色が楽しめるが、この日は雨模様で、空には厚い雲が立ち込めている。

外国では雨の日に傘をささない?

 雨が降ったらすぐに傘をさします、なぜなら雨に濡れるのが嫌だからです。近頃の雨にはなんらかの有害物質が含まれているから気を付けた方がいいと誰かが言っていました。それなのに日本ではみんな傘を差そうとしないのです、少しぐらいの雨では。見ると、ちゃんと手には傘を持っているのではないですか。知人に理由を聞いてみると、傘をさすと腕がだるくなってしまうのが嫌なのだそうです。だからなるべく傘はさしたくないというのです。それでも雨の降り方がひどくて、さすがに服がこのままでは濡れてしまうという時は迷わず傘を差します。

 外国に行ったときに驚かされたのはみんなが傘を差さないことです。もちろん傘をさしている人はいるのですが、数えられるくらいほんのわずかです。では雨が降ったらどうするのか、たいていはフードを被って雨をしのぎます。そういえば、外国の映画やドラマの時代物、例えば中世の時代では雨の日には頭から被る合羽のようなものを着ていた気がします。そういった時代背景もあるのでしょうか、「雨の日には傘」という発想は希薄のようです。だからか外国で売っている傘の値段を見たら、買う気が失せてしまうほど高いのです。日本のようにコンビニで簡単にビニール傘がワンコインで買えてしまう、そんな環境は日本だけの常識と考えた方がよさそうです。それで傘は海外旅行の持ち物としては不可欠なものとなりました。

雪の日はなおさら傘は差さない

 雨の日に傘を差さないなら、雪の日はどうかというとやっぱり傘は余計に差さないのです。日本では雪が降る日はほとんどの人が傘をさして歩いています。でも私が見た光景は雪の中傘をさしている人は誰もいませんでした。それはまだ春が遠く雪が降り続く3月のロシアでのことでした。道行く人をようく見てみると、暖かそうなロシア帽や毛糸の帽子を被り、顔全体をマフラーで覆いながら雪道を歩いています。コートのフードを被っただけの人もいますがそれは明らかに少数派です。私はと言えば、日本での習慣で傘をさしていますが、目立ってしまってちょっと気まずい思いをしました。

 足元を見てみると、雪がけっこう降り積もっているのに実用的な長靴を履いている人は少なく、みんなおしゃれなブーツを履いているのです。それもペタンコではなくてちゃんとヒールがあるカッコイイブーツです。ロシアのような寒い国では毛皮らしきものを着て足元もそれなりだと思ったら、大間違いだったのです。サンクトペテルブルクの街角で、マダムは質のいいロシア帽を被り、見るからに高そうな皮のブーツを履いていて、高級スーパーに入ろうとしています。若者は穴あきのジーパンに革ジャンを着たファッショナブルな格好で、慣れているのか颯爽と雪道を歩いています。正直言って歩くだけでも滑って大変なのに、みんな普通に歩いていてスゴイです。

 よくあんな高いヒールで歩けるものだと感心していたら、ネフスキー大通りの靴屋さんに行ってその秘密がわかりました。一緒に行った友達が当時流行っていたムートンブーツで歩いていたら、雪解け水が染みてしまってダメになってしまいました。それで靴屋さんにブーツを捜しに行きました、それもペタンコのやつを。そしたら店の靴はすべて高いヒールのおしゃれなものばかりで、ペタンコはわずかに1足しかありませんでした。つまりここでは、ヒールが高いブーツが当たり前で、滑らないようにできているらしいのです。まさに「郷に入っては郷に従え」なのだと納得した経験でした。

 

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