人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

自然に癒され、自分を取り戻す

お題「#この1年の変化

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 不安な心を植物に癒される

 新型コロナウイルス感染症によって、私の住む町にも変化が起きました。まず最初はレンタカー会社の営業所がなくなりました。あの日いつものように通りを歩いていたら、「ガシャン!バリバリッ」という凄い音がしました。何事かと思ったら目の前でレンタカーの営業所が解体されている最中だったのです。外に出かけるのがダメなのですから、車を借りる人も少ないのかと妙に納得した覚えがあります。次は人気のあったフレンチレストランの閉店でした。早朝の散歩の途中、何やら数人の男の人たちが忙しそうにしているのが気になりました。どうやら何かを運び出しているようで、よく見るとそれはコンクリートの塊で、彼らが次々と入って行くのはなんと地下にあるレストランでした。間違いありません、レストランは営業を辞めたのです。その後、昼間に来てみると、ドアに貼ってあったのは「空き店舗」と書かれた不動産屋の貼り紙でした。人気店だったのに、そのころ問題になり始めた換気の問題が原因で閉店してしまったのか。

 そして、年末に駅前のあるカラオケ店が閉店しました。6階のビルの中のほとんどを占めていた店が撤退し、残るは1階にある携帯電話のショップだけになりました。ガランとしたビルの入口に貼ってあるテナント募集の紙を見たら、なんだか空しくなりました。そんな変化の中にあって、毎朝、何だかわからないけど無数にある小さな青い実を不思議に思って眺めていたのです。その実が日ごとに大きく成長していき、夏の強い日差しを浴びて色づき始めました。葉っぱがイチジクに似ていたので、予想通りイチジクなのだとわかったときは嬉しかったです。その甘い匂いに惹きつけられて、鳥も人間もやってきて、大人気でした。残念ながら今は冬で、殺風景な上に、剪定されて短くちょん切られたイチジクの木は見る影もなく寂しい限りです。でもやがて小さな春を感じられるようになったら、新芽が息吹いて再会できるのです。その時がすごく楽しみです。

心の平安を得るために自分の世界に

 コロナの流行による変化は外だけではなく、当然私の心の中にも押し寄せました。人に会えなくなった分、無性に人恋しくなり、やたらと電話やメールをするようになりました。人との繋がりをあんなにも欲しがるなんて、今から思うと異常としか思えません。最初は人のことが気になってしようがなかったのに、ある時気が付きました、自分が自分でないことに。つまり自分の心の平安を保つことができなくなって、正直生きていても楽しくなかったのです。だから、自分の世界に入り込もうと思いました。自分なりの心地よい、今の現実を忘れさせてくれる場所を見つけるためです。最初は一番お手軽な動画サービスを利用して、韓国ドラマや中国ドラマを見てぼおっとしてその場をやり過ごしていました。その時だけ現実を忘れられたら十分だったからです。でもしばらくすると、ドラマも同じような話が続くので飽きてきました。当然かもしれませんが、受け身では充実感は得られないのです。だから生きがいになるなんてことは到底無理なのです。ただ、短い時間ではあってもその時はドラマに救われたことは事実なのです。

 現在の私はまた元の自分に戻り、空いた時間を中国語などの語学の勉強と読書をして過ごすようになりました。コロナ禍にあっては楽しみを外に求めるわけにもいかないので、自然と自分の内の中へ落ち着く場所を探すことになります。かつてはミニマリストに憧れ、一時は身の回りの物を減らして実践しようとミニマリストを目指していました。ですが、コロナ禍での生活は家の中に物がないと成り立たないことを痛感したのです。外へと向かっていた視線を家の中に向ける必要に迫られ、過去に捨てたものを「捨てなきゃよかったのに」と後悔する羽目になったわけなのです。

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