人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

目覚まし時計と自動起床装置

f:id:mikonacolon:20200919201909j:plain

朝起きることがなかなかできなくて

 ある日の朝、町の時計店の店主は家じゅうに響くけたたましい音で飛び起きた。というより身体が自然に動いてしまったのだ。なにが起きたのか訳が分からず、心臓がドキドキしている。うるさくて我慢ならい。どうにかなりそうだ。必死になってものすごい音の原因を探したら犯人は目覚まし時計だったのだ。小学校に通う息子があろうことか家じゅうの時計に目覚ましをかけてしまった。とまあ、これは土曜日の朝日新聞に載っていた「サザエさんをさがして」の4コマ漫画の中でのお話です。

 おかげで息子は朝っぱらから父親から大目玉を食らってしまうのですが、それくらい朝起きることは悩ましいことなのだとわかります。朝布団から出る、そんな簡単なことができないのかと言われそうですが、言うは易く行うは難しなのです。思えば、子供の頃は目覚まし時計で起きた覚えがなく、人間目覚まし、つまり親、ほとんど母親がその代わりをしていたのです。しかし親に任せれば安心と言うのは甘い考えで、毎日のように親とケンカしていたような気がするのです。「なぜ、起こしてくれなかったの?」と「起こしたけど、起きなかった」との決まり文句の応酬が日常でした。小学校まで歩いて30分もかかるので、学校の目の前に住んでいた友達が羨ましかった。家が近いのだからゆっくり朝ごはんも食べられていいなあと思っていたら、いつも遅刻ギリギリで来るので不思議でした。

画期的な自動起床装置とは

 記事を読んでいて一番面白かったのは、目覚まし用の「自動起床装置」というものがあることを知ったことです。その昔国鉄の時代に導入されて、「あまりに不快で起きてしまう」という誰にでも効果抜群の優れものだそうですその仕組みは、敷布団の下に仕込まれた袋に空気を送り込んで膨らませ、人の身体を物理的に起こしてしまうというわかりやすいものです。夢心地で気持ちよく寝ていたら、突然身体の下から思いもよらない力がかかって自然と体が起き上がってしまう。そんないいもの?いや恐ろしいものがあったなんて、考えた人はすごいと感心してしまう。

 マンガのアイデアとしかとても思えないことを実際にやってしまうのは「爆笑もの」で、とても勇気がいることだと思う。音で攻めてダメなら、力づくで起こしてしまえと言わんばかりだ。そんな優れ物の装置は、驚くべきことに今も現役で働いている。全国の鉄道会社だけでなく、消防署にも採用されている。そんな野蛮な?方法で人を起こす装置がI T全盛の現代で活躍している!それを考えるともっとスマートな方法があるのではとも思えてくる。A I が起こしてくれるというのも十分ありなのだが、自動起床装置というアナログなやり方が一番効果的なのが嬉しい気もする。

 二段ベットに起き上がって満面笑顔の男性、脇に立っているもう一人の男性もつられたように笑顔。この光景は記事に載っている実際の鉄道員が目覚めた場面の写真なのですが、意外にも怒っている人はいないようです。それどころか今の自分が置かれている状態を面白がっている?無理やり夢からいきなり現実にひき戻されて怒るどころか、笑ってしまって根に持つ人はいないのです。だからこそ現在まで一番効果的な方法として重宝されているのだと納得できました。

mikonacolon