人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

冬の夜長を楽しむ時間

今週のお題「自分に贈りたいもの」

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朝型に慣れたが、時には夜時間が恋しくて

 私は今、毎朝5時15分に起きて、夜の10時には布団に入る生活をしている。元々夜型の私がどうして朝型になったのかと言うと、ズバリ、コロナ禍のせいだと断言できる。もちろんコロナが流行る前も朝の散歩はしていたが、それはけっこう人通りがある時間で、通勤通学で道を急ぐ人たちが大勢いた。そして、コロナ禍になると猫も杓子も朝早めに運動したがるせいか、大渋滞になってきた。完全に「密」状態なので、これではたまらないと思った私は散歩の時間を1時間以上早めることにした。そのおかげで、犬の散歩をしている人以外に人に会うことはなくなった。それでもたまに親子でウオーキングをしたり、ジョギングをするカップルに会うこともあった。夏の時期は朝早くは気持ちがいいが、冬になったらやはり起きるのが辛い。だが、ひとたび外に出て張り詰めた冷たい空気を吸うと、なんだか実が引き締まる気がしてきて、心地よい気持ちよさとは別の感情が湧いてくる。なんだか不思議な感覚で、「今日も一日頑張ろう」と思わせてくれるような、エールを貰っているような気分になる。10時

 生活が朝型になって最初に気づいたことは、1日がとても長く感じることだった。時間が過ぎるのがやたらゆっくりで、もうお昼かと思ったら、まだ10時だったこともあった。お昼ご飯を食べる時は3時頃の感覚で、あと少しで終業のチャイムだなあとふと思った。日が暮れるのがスローモーションで辺りはなかなか暗くはならない。夕方は人がざわついて、どこの家でも家族団欒なのか、子供の叫び声や人のおしゃべりがやたらと気になる。そういった喧噪が終わるのがだいたい夜8時過ぎで、一番くつろげる時間だ。少なくとも今まではそうだったのだが、悲しいかな、朝5時ごろ起きて昼寝もしていない身体は眠気に襲われる。これからからなのになぁ、これからが本当のお楽しみの時間なのに・・・と本音が出る。

 もう少し起きていたいと眠気をやり過ごそうとしたら、ある言葉を思い出した。それは「眠気に逆らって何かをやろうとしても、徒労に終わるだけです」といった類のこと。以前読んだ本に書いてあったのだが、本の題名も著者の名前も思い出せない。ただ明らかなのは、眠いのに無理矢理やっても時間の無駄だから、そういう時はさっさと寝てしまうに限るということだ。スパッと諦めて寝て、その分朝早く起きてやった方が効率がいいらしい。その方が脳も疲れていないので、頭が働くという理屈だった。私の場合は勉強ではなくて、夜長を、一日の中で一番落ち着ける静寂の時間を堪能したいだけなのだが。ドラマを見ようとしたが、眠くて画面を正視できない。本を読もうとしたが、目が虚ろで文字を追うことができずに本を閉じる。夕刊も同じ理由で駄目だった。考えてみると、朝も夜も充実させたい?と思うのは無理な注文で、きっと欲張りなのだろう。つまり、朝の静寂か、それとも夜の静寂かのどちらかひとつしか与えてもらえないらしい。なぜかと言うと、二つ共を望めば、睡眠不足になってしまって頭が働かなくなってしまうから。

 天才でもない限り、普通の人間には難しいことで、今のところ私は朝の静寂の方で満足している。でも時々と言うか、たまに眼が冴えて11時過ぎまで起きていることもある。眠気が襲って来なくても、決まった時間に寝なきゃと布団に入ったこともあったが、なぜか眠れない日もあって、布団の中でじっとしていた。睡眠の研究者によると、起きていられないほどの眠気が襲ってきたときが布団に入るタイミングなので、そうでなければ、布団に入るのはあまり勧められないそうだ。正直に言って、この発言を聞いた途端、私は嬉しくなった。朝型の私にも、たまには冬の夜長を満喫できる機会が与えられる可能性がグッと高くなったからだ。たまには”夜更かし”するのも悪くない。

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