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コロンブスの図書館からの発見

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気になっていた「コロンブスの図書館」

 よく行く近所の書店の新刊のコーナーに「コロンブスの図書館」という本がありました。気になってはいたのですが、手に取って中を見てみる気になれなかったのは本の厚みのせいでした。2,3ページめくっただけでは、内容など到底わかるはずがないと諦めていたのです。そうしたら、幸運なことに新聞に「コロンブスの図書館」の書評が載っていて、そのおかげでどんな本なのかを知ることができました。

 「コロンブスの図書館」というタイトルだけ見ると、コロンブスと図書館に何の関係があるのかと不思議に思います。あの有名な探検家と図書館?との結びつきとは何だろう。まさかコロンブスは実は読書家で、本好きが高じてついに図書館まで作ってしまったのだろうか、なんて妄想を抱いていたのです。ところがそうではなくて、コロンブスの息子が当時世界最大級の図書館を作ったと言う事実があったのです。「コロンブスの図書館」はコロンブスの息子エルナンドの素晴らしい功績が書かれた伝記らしいのです。

本を立てて並べるのはコロンブスの息子の知恵

 エルナンドは宮廷に仕えていた幼少のころから雑然とした物事を秩序立てて整理する能力に優れていたのです。その能力が後に図書館を作ったときにも役立ったとか。その能力のうちのひとつは私たちのごく身近にあることだったのです。普通、図書館や書店の本は立てて並べてあります、背表紙には本の題名が書かれていて一目瞭然です。そのおかげで楽に本が捜せます。なんと、この「本を立てて並べる」という整理法はコロンブスの息子のアイデアだったのです!当たり前だと疑いもしなかった、そのことが実は考え抜かれた上での行動だったとは知る由もありませんでした。

 そういえば、韓国ドラマではたびたび宮廷の書庫が出てきますが、なぜか本が平置きというか、本屋でいう平積みの状態です。それで、いざ欲しい本を探すとなったら大変な様子で、「立てて保管すればいいのに」と何度も思ったことがあります。中国ドラマではめったに書庫は出てきませんが、書物は竹簡で巻きすのようにくるっと巻かれて保管されています。こちらもただ積み上げるだけの状態なので、たとえ目印がつけられていたとしても、取り出すのは面倒だと思ってしまいます。

 正直言って、書評を読んで「コロンブスの図書館」をまるで読んだ気分になってしまいました。しかし、この書評を読んでさらにコロンブスの息子について興味が湧いてしまったのも事実なのです。もうすでに結果はわかっているのに、そこに至る過程が面白そうな予感がします。この本は立ち読みする気にはなれないほど分厚いので最初から諦めて買うしかありません。ただ、それを邪魔するのは2970円という、普通の単行本が2冊は買えてしまう立派な価格です。どうしようもなく引き付けられるのですが、さてどうしたものか。私が躊躇するのは価格ではなくて、本の分厚さが問題だからです。過去に話題になった科学評論ものを勢いで2冊買ったまま、未だにツンドク状態だからです。努力はしたのですが3日坊主で終わりました。でも心の中では密かに「物語なら読めるかも、きっと大丈夫」という誘惑が襲ってきます。

 それにしてもこんなに分厚い本の書評を書くのは大変なのではとふと思いました。以前何かで読んだのですが、書評家は書評を書く本をすべて買って読むわけではないそうです。その理由は仕事で扱う本をすべて買っていたら間違いなく破産してしまうからですとなると、薄い本なら立ち読みでOK でだいたいの内容を掴んでしまう能力があるとしか思えません。では分厚い本はどうするのか、真面目に全部読むのでしょうか。それとも書評家ならではの勘が働き、本の内容の肝というか要点を掴めてしまうのか、そんなことを勝手に想像して楽しんでいます。

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