人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

今まさに痛みの途中なので「痛」

今週のお題「現時点での今年の漢字

f:id:mikonacolon:20220125165245j:plain

主婦の友社『イギリス、本物のくつろぎインテリアを訪ねて』から。

昨日の朝から左肩が痛くて、気になって眠れない

 昨日の明け方、左肩の痛みで目が覚めた。布団の中で首を動かそうとしても痛くてできない。左肩から首にかけてズキズキと痛んで身動きが取れなくなった。それでもなんとか痛みを我慢して起き上がった。左手をあげようとするのだが、あまりの痛みに思わず「痛ッ!」と悲鳴をあげてしまう。「こうなったら、もう病院に行くしかない」と覚悟を決める。でもどこに行けばいいのだろうとふと考えた。いつもかかっている診療所なら躊躇なく行けるのだが、こんな時はちゃんとし整形外科がいいのだろうか。診察券を取り出して、確かめてみたら、診療科目に整形外科もあったのでとりあえず行って診てもらうことにする。

 昨日の朝、私の頭に浮かんだのは病院に行くことのほかにもうひとつあった。それは新年早々、雪道で転倒してもしかしたら肩を痛めたのではないかということ。しかし、あの時左肩は何ともなかった。でも考えてみると、あの時から肩が少し変だなあとは感じていたのも事実だった。気にするような痛みではなかったので、放って置いたらだんだん痛くなってきた。眠る時は左肩を上にして横向きにして寝るようにしていた。そのうち良くなるだろうと気楽に考えていたのだが、どうやらそう都合よくは事は運ばないらしい。

 朝一番に診療所に歩いて行った。正直言って、左肩が痛いとその痛みが左半身全体に伝わるせいか、とても歩きにくい。一歩踏み出すたびに痛みを感じてしまうのだが、20分程度の道のりを歩いているうちにだいぶ慣れてきた。私のかかりつけの診療所は以前は年配の先生がやっていたのだが、今は息子さんが院長をしている。受付に行くと、「今日はどうなさったのですか」と聞かれた。あるがままに事実を話すと「何か思い当たることはありますか」と尋ねられた。年の初めに転倒したことが原因ではないかと思っていると伝えると心配そうな顔つきに変わった。。昨日は転倒した日から数えると18日目だと言われた。そこで新たな疑問が生まれた。なぜそんなにも時間が経ってから急にひどい痛みが出たのかということだ。

 名前を呼ばれたので、診察室に入る。パソコンの前に座っていた先生はやはり息子さんの方だった。先生の診断によると、今の左肩の強い痛みは転倒とは全く関係ないとのことだった。左手を前に出して、できるだけ高く上げたり、横にして最大限に高くあげるように指示されるままにやってみた。それから「レントゲンも撮りましょう」と言われて、検査室に行って用意してある服に着替えた。その時私は着ていたTシャツの脇が汗で濡れているのに気づいた。自分では平気なつもりでいたが、内心は緊張していたらしい。

 診断の結果は骨には何も問題はないらしい。となると一時的なものなので心配する必要はないらしい。ただ、痛いのは辛いので、痛み止めの薬と湿布を出してくれた。先生の話によると、中高年の女性にはよくある症状のようで、突然肩が痛み出す人が多いそうだ。それはいわば、年齢的なものでもあってと言いかけて、そのまま言葉を濁した。不思議なことに、処方箋を貰って診療所を出るときはなんだか少し肩の痛みが和らいだ気がした。たぶん転倒は全く関係ないとわかってホッとしたのだろう。

 人間はどこか痛くなると、それまで何ともなかったことがどんなに幸せだったかということに気づく。私も左肩が痛くて、歩き方は少し変かもしれないが、とにかく平気な振りをする。でも本音は何ともない人が羨ましく思えてしまう時もある。自分の痛みは他人にわかって貰えるはずもないが、それにそんな無理なことは望んでやしない。

 今の私は痛み止めが効いたのか、すこし症状が落ち着いて夜も寝られるようになった。初めて湿布というものを使ってみたが、あれは剥がすときがあんなに痛いものだとわかって嫌になった。そう言えば、84歳で亡くなった叔母がある日首に白いカラーをつけていたことを思い出した。スタスタ歩き、百歳まで生きそうな勢いの叔母にしては意外な姿だった。不思議に思って聞いてみたら、「年を取ると、突然首が痛くて回らなくなる時があるの」だと教えてくれた。長生きするのも楽ではないのだなあと実感した。

mikonacolon