人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

理想の老後がわからない

今週のお題「おじいちゃん・おばあちゃん」

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夫婦は年とっても二人がいいのかわからない

 今日は敬老の日ですが、果たして長生きすることが幸せなことなのか、正直言ってわかりません。今のような先行き不透明な時代にあってはなおさらです。それに、最近、いいえ、コロナが流行るずうっと前からモヤモヤしてしまうことがあるのです。それは近所に住む老夫婦に関することで、他人が口出しするようなことではないのかもしれませんが。それでも気の毒というか、家庭内におけるいじめ、暴力は振るわなくても「言葉による暴力」も深刻なダメージを人間に与えてしまうからです。

 世間では、夫婦は共に白髪の生えるまで一緒に連れ添うのが理想とされています。私も今までそう信じて疑わなかったのです。それはご近所にとても仲の良いご夫婦がいたからです。すでに年金生活なのですが、経済的に困っている様子はありません。子供はいないようですが、旦那さんが物腰が柔らかくて優しい人でした。奥さんとも井戸端会議をして仲良くし、偶然出会った時などは荷物を持ってあげたりしていました。

 それがある日急に態度が変わってしまってびっくりしたのです。買い物の帰りにその家の前を通りかかると、ちょっとした夫婦の言い争いが聞こえて来たのです。まあ、どこの家にもよくあることなのですが、その後すぐに奥さんが出てきました。それでいつものように、軽い気持ちで「どうかしたのですか?」と言ってしまいました。そしたら、普段見たこともないような厳しい顔で「何でもないの」とピシャリと言われて、その後の言葉が出てきませんでした。明らかに話題にしたくない、他人に触れてほしくないのです。予想外の反応に「ええ~?」と内心驚いてしまったのですが、それ以来あまり話をしなくなりました。

急に性格が変わった原因は

 今思えば、奥さんはこの時、優しいダンナさんの予想もしなかった変化に悩まされ始めていたのです。そう言えば、以前「近頃、うちの人はすっかり変わってしまった」と嘆いていました。でもそれはダンナさんに対する不快感ではなくて、可哀そうだと気の毒に思っているのだと私は解釈していたのです。これまで大した病気もせずに健康でいたダンナさんが、ある日突然出先で倒れて救急車で運ばれました。思いがけず、自分が病気を抱えていることがわかって心の平安を失ってしまいました。その事件以来、ダンナさんは信じられないほど怒りっぽくなり、些細なことにでもケチをつけるようになったのです。「あの優しい○○さんがどうして?」とびっくりしましたが、たまにダンナさんに会うといつもと変わらない様子なので謎が深まるばかりでした。

激しい叱責の声が聞こえてきて

 やがて、ご近所にあの夫婦のケンカする声が聞こえてくるようになっのたです。正確に言うと、それはケンカではなくて、夫の方がどうでもいいことで妻を一方的に責めているとしか思えません。感情的になって声が大きいので、近所に住んでいる私たちは聞きたくなくても聞こえてしまうのです。おそらく誰でも同じことを思っていたのでしょう、ある日隣の人が偶然通りかかった夫に面と向かって文句を言っているのを聞いてしまいました。近所迷惑ではないかとか、あんなに妻を責め立てたら気の毒ではないか、とまあそんな内容だったと思います。私はと言うと、「おばさんはあんな状態で大丈夫なのだろうか?どうにかなってしまうのではないのだろうか」と心の隅っこで気にしているのです。話を聞いてあげようにも以前のように気軽に話しかけることができなくなってしまいました。私の心配が杞憂に終わるよう願うばかりです。

mikonacolon