人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

フランスのビアリッツとTGV

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ヨーロッパのサーフィン発祥の地

 かつてTGVでパリのモンパルナスからスペインとの国境の町アンダイエまで行ったとき、ビアリッツという保養地を通り過ぎたのです。モンパルナスからの列車は1日に2~3本しかありませんが、TGVなら4時間10分で到着します。ビアリッツは誰でも知っている高級リゾートなので、自分には縁のないところだと思っていたので興味も湧きませんでした。

 先日ある雑誌を何気なく見ていたら、なんとビアリッツがヨーロッパ・サーフィンの発祥の地だということが分かって意外過ぎて驚きました。サーフィンは何百年も前から行われていたハワイ生まれのスポーツで、フランス南西部に入ってきたのは1960年代だそうです。どういうわけか、アメリカの映画を撮影するのにビアリッツのビーチが使われたおかげでサーフィンがメジャーになり、人気が過熱したのです。ビアリッツピレネー山脈のふもと、ガスコーニュ湾のくぼみに位置しています。そのため、時には20メートルを超える大波に出会えるとかでサーファーに愛されているのです。

ある婦人に声をかけられて

 食いしん坊の私はビアリッツを横目にTGVの終点アンダイエを目指していました。ピンチョスで有名な町サン・セバスチャンに行き、生ビールで一杯やってパリでの疲れを癒すためです。座席はネットで予約し、幸運にもお得な席があったので1等席にしました。しかも一人席だったので隣を気にすることなく快適だったのです、ある婦人に声をかけられるまでは。私の前の席の女の人が大型犬のラブラドルを連れていましたが、おとなしくて感心しました。ヨーロッパの列車は動物と一緒に乗れますし、自転車の車両もあるので多様性に富んだ旅をすることができます。

フランス語が聞き取れなくて失敗

 一人席の反対側は4人掛けの席があり、4人でフィリピンから旅行に来ていたある婦人が私に話かけてきました。「なんで私なの?」と思いながら適当に話をあわせていたのです。笑顔でものすごくフレンドリーな人なので拒否できない状況でした。このときの私は降りる駅が終点なので、なんの心配もなく気楽です。ヨーロッパの列車は日本のように駅名のアナウンスはないので、自分で注意しなければなりません。普通なら停まった駅名を確認して時刻表を再確認するのですが、この時は緊張感ゼロでした。そんな時その婦人が私に、「次の駅はサン・ジャン・ド・リュズなの?」と尋ねたのです。それで少し前に聞いたアナウンスではそうだったと思って、気安くその通りだと答えてしまったのです。

 列車が停まったときに婦人が下りる前に近くの人に確かめたら、もう一つ先の駅だったのです。フランス語が聞き取れなくて、間違ったことを教えてしまいました。でも本当に良かったです、あそこでもし降りてしまったら、その日の次の列車はもうなかったわけですから。この時は本当に申し訳なかったと反省し、自分の返答には責任を持とうと決めました。わからなければ、「わかりません」と言えば済むことなのですから。

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