人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

歯磨きをサボりたい

今週のお題「サボりたいこと」

夜寝る前の歯磨き、面倒でサボりたいが

 サボりたいことは多々あるが、特に嫌だなあと思うのが、夜寝る前の歯磨きだ。実をいうと、 今でこそ真面目にやってはいるが、以前は適当だった。宵っ張りの朝寝坊で、夜の静寂の時間が大好きだった私は、寝る直前にならないと歯磨きモードにならなかった。そうなると、眠気はマックスで、やる気は最低のランクに下がる。それで適当に、いい加減にササさっと済ませることになる。まあ、歯ブラシで歯の表面を撫でる?程度で済ませていた。少し考えてみたら、いくら何でもそれではダメだと思い、奮発して電動歯ブラシを買ってきて磨くようになった。自分ではうまく磨けないので、お金に物を言わせて電動歯ブラシの性能にすがろうとしたのである。

 始めて電動歯ブラシを使った時は感激した。ブラシを歯に当てるだけで、あれよあれよという間に食べ物のカスが歯の隙間から飛び出してきた。「なんて、優れ物なんだ!これこそ、ものぐさでめんどくさがり屋の私にピッタリだ」と有頂天になった。だが、電動歯ブラシに自分の歯を任せきりにしていたら、なんと虫歯ができてしまった。当たり前の話だが、歯ブラシだけでは、たとえ電動歯ブラシであっても、歯と歯の間にある食べかすは全部は取りきれないのだ。「歯ブラシの後に必ず歯間ブラシをしてください」と歯医者の先生に自分の歯磨きのダメさ加減を指摘された。歯磨きの後歯間ブラシを数回歯と歯の隙間に入れて、食べカスを取るのだが、ブラシが入らない所もある。その場合は他の糸ようじとかフロスとかを使うことになる。

 本当は全部の歯の隙間をフロスでやるといいそうだが、私の性格では無理だし、面倒でやったとしても三日坊主に終わるに決まっている。以前新聞で、ある女流作家が毎日フロスを頑張ってやっていたら、歯茎の状態が格段に良くなったと書いていた記憶がある。なんとその人は歯医者さんに褒められたそうだ。それで、私は今は歯間ブラシが入らない隙間はフロスでやっていると言いたいのだが、実際は気が向いたときしかしない。だが、そうは言っても毎晩寝る前には必ず電動ブラシと歯間ブラシのセットをやることだけはできている。

 私はコロナが流行りだしてから、人込みを避けるために早起きをするようになった。人気のない道を散歩することに爽快感を覚え、それが楽しみになった。すると、夜の静けさが大好きだったのに、至福の時間だったはずなのに、”さあ、お楽しみはこれからだ”なのに、その時間になると眠くて起きていられない。死んでしまいそうに眠くなるので、そうなったらもう歯磨きなど、どうでもよくなる。サボりたくなる。眠気を我慢して、必須事項の歯磨きをしなければならないのは辛いことだ。それで、どうすれば一番いいのか考えてみた。長いこと習慣にしていた、食後のゴールデンタイム、スイーツの時間をやめることにした。これは思ったより辛いことではなかった。なぜなら、食べたい気持ちよりも、眠気の方がはるかに勝っていたからだ。

 夕飯を食べたら、すぐにお風呂に入るのが「もう今日は食べるの終り」の合図になった。その指示が脳に伝わると、それからはもう頭の中には一切食べ物に関することは浮かんでこなかった。入浴後寛いで、うっかりテレビなどを見てしまうと後から慌てることになる。だからすぐに歯磨きをするようにしている。正直言って面倒で、サボりたくなるが、まあいいかと自分を甘やかしたら、後で面倒なことになるのは明らかだ。ふと歯医者の先生が言っていたことを思い出した。「食事をした後、普通は汚れたお皿を洗いますよね。だから歯も磨いてあげるのは自然なことなんですよ」

 よく考えなくてもその通りで、面倒だからとそのままにして置いたら皿に汚れがこびり付いてなかなか落ちなくて往生した経験がある。その皿が自分の歯だと想像すれば、もうなんだかんだと言い訳などしないで、やることはただ一つだ。それでついでに思い出したことがある。それは高校生の時に通っていた歯医者さんから聞いた話だ。「あなたの歯は汚れが付きやすい、それと比べるとあの子(私の友だちのこと)の歯は汚れが付き難いんだよね」つまり、その人の体質によって口の中の環境も変わってくると言いたかったのだ。その時の私はそんなことがあるのかと驚き、理想的な歯をもつ友だちが羨ましかった。

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