人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

害虫対策にアロマティカス!?

アロマティカスは、ミントに似た香りのハーブ

 昨日の日経のコラム『プロムナード』の担当は漫画家の内田春菊さんだった。タイトルは「G対策のこと」で、Gというのはこれから悩まされるあの茶色い虫のことを指す。この間ドラッグストアに行ったら、「今年もあの嫌な奴、茶色くて色つやがいい憎っきアイツの季節になりました」と看板が出ていた。その下の棚には害虫駆除のための様々な種類の商品が置いてあった。だが、私の経験ではどれもたいして効かない。コマーシャルのようにあんなにうまくアイツは甘い罠には引っ掛からないし、また殺虫剤を噴射してもいたって元気で逃げ回るのだ。確か能書きには「どんなアイツでも一瞬で死にます」と書いてあるのだが、そううまくは問屋が卸さないようだ。

 私が思うにはアイツはグルメで賢い虫だと思う。例えば、昔からある「○○ホイホイ」についているエサ、あれはアイツを誘惑するにはあまりにも魅力に欠けている。人間の私が匂いを嗅ぐと、思わず「クサッ」と叫んでしまうほどだ。いくら、アイツが人間の汗の匂いを好むからといっても、美味しい甘い匂いの方がいいに決まっている。それで、私は下駄箱やお風呂場の脱衣所に手作りのホウ酸団子を置いてみた。アイツのために、いや、元はといえば自分の幸せのために、わざわざ貴重な時間を割いてせっせと団子を作った。このホウ酸団子は、若い頃知り合った友だちが総菜屋をやっていて、害虫対策のために調理場のあちこちに置いていた。でも、彼女の作りかたは小麦粉にホウ酸を入れて団子にして丸めただけの簡単なものだった。それで効果があったかどうかは覚えていない。

 市販の物ではアイツには効き目がないので、困り果てた私は大型書店に行って調べることにした。暮らしと知恵に関する書籍が置いてあるコーナーに行き、目を留めたのは『おばあちゃんの知恵袋』という本だった。そこにアイツは「玉ねぎと砂糖が大好き」だと書かれていた。玉ねぎのあの独特な匂いと砂糖の甘い匂いにはどうにも抗えないらしい。この載っているいるホウ酸団子の作り方はまず、じゃがいもを茹でて潰し、その中に玉ねぎのみじん切り、砂糖、そしてホウ酸を混ぜて団子を作るやり方だ。私も最初はその通りにやっていたが、日数が経つにつれて、仕方のないことだがカビが生えてくる。すると当然アイツはそっぽを向いて、もう寄ってきてはくれなくなった。そうなるとまたアイツに遭遇する羽目になった。

 団子を美味しく作っても賞味期限はわずか1カ月程度なのだから、忙しすぎる。何とか面倒、かつ無駄な手間をかけないでうまくやる方法がないものか。カビが生えるのはじゃがいもと玉ねぎに水分があるからだ。なので、砂糖とホウ酸だけにしたらどうだろうかと考えて、団子を作るのをやめた。海苔やお菓子の空き缶にホウ酸と砂糖を入れた小箱を置くだけのシンプルな仕掛けだ。砂糖も普通の砂糖だと水分が多いらしく、時間が経つにつれて少し水が出てしまうので、グラニュー糖にしてみた。ホウ酸の上から振りかけるだけでOKなので手間いらずだ。ただそれだけでアイツに会わなくていいので助かっている。

 さて、ここでコラムの話に戻ると、内田さんは猫を飼っているので、殺虫剤は使えない。なのでアイツが出ると”凍らせるスプレー”を噴射していたのだが、直撃しなければ逃げられていた。それにたまに猫がアイツを仕留めることもあった。仕留めると言っても、ただいたぶっているだけで、まるでおもちゃのように扱っているだけだ。私も実家で経験済みなのだが、何やら口にくわえて飼い主のところに持ってきたかと思ったら、なんとそれはアイツだった。そんなものを目の前で見せられたら、こっちとしては「キャア~」と叫び、飛び上がって逃げまどうばかりだ。

 内田さんは去年までブラックキャップを購入していたが、やっぱりアイツはいなくならない。最近ある植物の噂を聞いた。あれを置くとアイツと無縁でいられるらしいと評判になっている。それがアロマティカスで「多肉植物であり、ミントに似た爽やかな香りのハーブである」らしい。「早速、ネットで注文して家中に置いている」そうだが、できれば、実際の効果はどうなのか詳しく知りたいので、この後の回のコラムで報告して欲しい。

mikonacolon