人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

ポテトコロッケとカルチャーショック

今週のお題「いも」

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じゃがいもがクリームコロッケに

 じゃがいもはどこの家の台所にも必ずある大変役に立つ野菜です。カレー、シチュー、肉じゃがといろんな料理に使いますが、いつも脇役です。でもコロッケなら主役はじゃがいも、どんな芋を選ぶかで食べたときの感想は大違いです。さらさらした食感がいいのか、ねっとりしたのがいいのか、それともモチモチが好きなのかで選ぶじゃがいもが違ってきます。新じゃがいもは季節の香りがして、たしかに新鮮ですがコロッケにするにはさらさら過ぎる気がします。知人などは「新じゃがより普通のじゃがいもの方が美味しいわよ」と旬のものなのに買おうとしません。

 ある時、いつものようにじゃがいもコロッケを作ろうと、かき混ぜていたらじゃがいもに粘りが出てきてびっくり。みじん切りの炒めた玉ねぎ、コーンとベーコンをじゃがいもと混ぜていただけなのにどうしてなのかわかりません。じゃがいもも冷蔵庫にある買い置きしてある物を使っただけで、特に何の工夫もしていません。なのに食べてみたら、まるでクリームコロッケのようにトロリとしていたのです。粘りのある生地を丸めて小判型にして油でいつものように揚げただけなのに。みじん切りの玉ねぎが入っていることを全く感じることなく、トロトロなのが不思議です。果たして、どんな化学反応が発生してこういう現象が起きたのか、全くわかりません。美味しいから「もう一度作って」と頼まれてもできません。無理なんです、なぜそうなったのかわからないのですから。いつもやっていると時々面白いことが起きる、それが料理の面白いところでもあります。それに食べ物を作ることは生きることでもありますから。

じゃがいもの安さにカルチャーショック

 海外旅行に行って外国のスーパーの野菜売り場に行くと、いつも思うのがじゃがいもや玉ねぎが安すぎることです。日本だってひと昔は最も安く買える野菜だったはずですが、最近は嘘のように高いです。外国ではその安さも日本の安さとはけた違いなのです。日本の3倍以上もあろうかと思われる量のじゃがいもがネットに入れられて、日本円で100円程度の値段で売られています。現在、うちの近くのスーパーではなんとい一個40円なのですから信じられません。フランスだって、ロシアだって、みんな驚くほど安いのにです。生活に不可欠なものなのですから、できるだけ安く買えるようにしなくてはいけないのです。では農家の人たちの生活は成り立つのか、という疑問が湧いてきます。それについては政府の保護があるから問題ないとのことです。

 以前こんな話を聞いたことがあります。有数の農業大国であるフランスのある州で農家の人たちが一致団結したのです。あのマクドナルドの出店を断固として阻止するためです。自分たちの生活が脅かされるのではと危機感を抱いて、グローバル化に反対したのです。自分たちのところには「マクドナルドは必要ない」とはっきりNOを突き付けて追い出してしまったのです。農家の人たちの誇りと情熱に驚きを隠せません。食料の自給率35%の日本と比べて、明らかにフランスにおいて農家の社会的地位は高いのだと思い知らされます。

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