人生は旅

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仮歯が逆で出来てきた!ありゃ、どうする?

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ありえない事態だが、歯科医は落ち着いていた

 昨日、歯科医院に行って虫歯の治療をした。右下の糸切り歯の奥の2本が銀歯になっているのだが、どうやらその中が虫歯になっているらしい。なぜ見えないのにわかるかというと、歯茎の腫れがいつまでたっても続いているからだ。定期的にクリーニング、と言っても、ただ単に歯と歯茎との間の歯垢をササッととるだけなのだが、それをやっているのに歯茎の腫れが引かない。そうなると、レントゲンを撮るまでもなく、虫歯に間違いない。考えてみると、虫歯になったから、その部分を削り、綺麗にして被せ物をしたのに、”それでもう大丈夫”と言うわけにはいかないところが実に悩ましい。歯の中の細菌は知らず知らずのうちに襲い掛かる。それも神経を取っている歯だから余計に静かに進行する。全く自覚症状なしで、なんだか最近変だなあと思った時には、もう後の祭りで時すでに遅しなのだ。

 銀歯2本を一気に外すのだが、歯医者特有のあのギィーン、ギィーンと唸る音にはいつまでたっても慣れない。それにベロが危ないからと何かの器具で押さえつけられるので、力が入っているのだろう、その器具の当たっている部分が少し痛く感じた。だが、親知らずの時と比べると、そんなのは天国のように思える。なぜなら口を思いっきり長いこと開けていると、喉が苦しくて、治療の後は痛みが残ってしまうからだ。食事の時に食べ物を飲み込むと、喉の痛みを感じて仕方がないかと諦めた。もちろん、次第に痛みは消えてゆくので問題はないのだが。歯医者の先生は慣れた手つきで銀歯を外し終わって、今度は虫歯になった部分を削っていく作業を始めた。その後「これで、もう終わりましたよ、あとは仮歯をつけるだけです」と言われて、こちらもホッとした。

 ところが、診療台に並べてあった仮歯を見て何やら呟いている、「あれ~、仮歯が反対じゃないか!」小さな声ではなかったので、私にもはっきり聞こえた。ふと目の前に置いてある仮歯を見てみると、右下の歯なのだから、私からは向かって左の位置になければならない。それなのにどうしたことか、右の位置にあった。これでは仮歯は使い物にはならない。さて、どうするのだろうと内心あれこれと考えていたのだが、すぐに先生の言い訳に仰天した。「歯茎が予想以上に腫れて(たいして腫れてはいないのだが)、止血する必要があるので(そんな必要はないと思うのだが)今日のところは仮歯をはめない方がいいでしょう」だなんて!ふ~ん、そう来たか、である。どう考えみても、普通は素直に間違いを認めるのが筋ではないですか。絶対に間違いを認めたくないのだろうか、巧みな物言いで誤魔化した。この先生は確かに歯科医としての腕はいい、そして口も達者なのだ、とっさに機転が利く人なのだ。

 こんな場面で鋭い人なら、すぐに嘘を見抜いて指摘するのだろうが、私は敢えてそれをしなかった。以前にも何か釈然としないことがあって突っ込んだ質問をしたら、うまく丸め込まれてしまったからだ。だが、実際問題として、仮歯なしでどうするのだろうか。心配は無用だった。仮蓋という方法があって、そのための薬剤を使い、歯に塗って仮歯のような形にすればいいだけだ。先生は巧みな技術で仮歯と同様に問題なく使えるようにしてくれた。なるほど、これなら間違いを正直に告白する必要はないのだろうか。う~ん、それとこれとは問題が少し違うような気もするが・・・。

 先日、夕刊を見ていたら歯医者さんでおなじみの銀歯の値段が高騰しているとの記事が載っていた。原因は銀歯の材料に使われるパラジウムの生産量はロシア産が4割を占めるからで、日本への供給も滞っているためだ。今現在は価格は元のままだが、近い将来、7月以降は歯科診療にも影響を及ぼすのは必至だ。もちろん保険は効くのだが、それでも、もし1本に付き1万円以上もかかるとなると、考えるまでもないのだが複雑な気持ちになる。

mikonacolon