人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

ダイエットからの卒業

今週のお題「〇〇からの卒業」

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 ダイエット、その悩ましい問題から自由になれた訳は

 私は毎朝6時45分から始まるNHKのラジオ英会話を聞いています。ある日、番組の冒頭で講師の大西先生が「ここ6カ月の間プールに通っているのに、全然やせない」と嘆いておられました。するとすかさずパートナーのローザさんが「そのあといっぱい食べるからだよ、先生」と鋭いツッコミを入れたので、思わず笑いこけてしまいました。このようにして、番組はいつも先生のどうでもいいけど、ユーモアあふれる話題から始まるのですが、やはりダイエットネタが多いのです。体重を気にしていることを隠さないせいか、周りからもキツイ一言を浴びることになります。「これ以上太らない方がいいよ、先生」とか「この頃、顔がまるくなってきたね」などという歯に衣着せぬ、ストレートな指摘を受けることになるのです。こんな漫才のようなやり取りを毎朝聞いているおかげで、笑顔で1日を始めることができます。

 でも、今でこそ体重のことについてはタダの笑い話にしか感じないのですが、昔は相当悩んでいたのです。学生の頃は、嫌なことや辛いことがあったときに、自分を慰めてくれるのは食べ物しかなかったのです。要するに、今でいうストレス発散のための手段が食べること以外なかった。厳密に言えば、他の方法を思いつかなかった、あるいは気づこうとしなかっただけなのです。だから、大好きな甘いものを好きなだけ食べてしまう。するとその瞬間は不思議なことになんかだかホッとしたような気分になれた。そしてそれに味を占めていつの間にか習慣になってしまうのです。でもふと我に帰って自分の身体を鏡に写してみたら、そこにいたのはどう見ても醜く太っている女でしかありませんでした。そうなると、周りからの「あの太っている子」という声が誰のことを言っているのかわかるようになりました。以前思っていた「私ってそんなに太っているわけでもない」という都合の良い言い訳がもう通用しなくなってきたのです。

 だから「痩せなきゃ」と一発奮起して、ダイエットを始めたのです。最初は辛いのは嫌なので、楽に痩せようとしてチョコレート味のダイエットドリンクを買って飲んでいました。ところがこれが美味しすぎるので、あっという間に飲んでしまうのです。それに食事の量だって変わらないのですから無理なのです。食事を減らさずに楽しく減量するなどという甘い考えは捨てなければならないのです。それで、甘いものはもちろん、大好きなご飯などの炭水化物を食べないと決めました。食べられるのは野菜のみで、レタスやキュウリ、トマトのサラダ、あるいはキャベツ炒めなんかをひたすら食べていた気がします。そしたら、60キロはあった体重が55キロにまで減ったのです。

 そこで、ひとまずダイエットは終わりにすることにしたのです、我慢が限界に達していたので。野菜以外の食べ物が食べたくてしかたがなかった。普通の食事に戻ることにしたのですが、意外なことに食べても食べても満腹感が得られないのです。これは想像以上に辛いことでした。胃は食べ物で満たされても、脳は満足しないままのようです。どうやらダイエットのせいで正常な感覚が狂ってしまったらしいのです。そのころは常に欲求不満でイライラしていた気がします。普通の感覚を取り戻すのにはある程度の時間が必要であり、また苦痛を伴いました。その時思ったのです、もう二度とこんな目に会いたくないと。だから本を読んで調べてみたのです、どうしたら太らないでいられるのか。痩せるのは難しくても、太らないでいることは工夫次第でできるのです。まず、1日の中で一番太りやすい時間がわかれば、容易に対処できます。運動で痩せるということが、どんなに難しいかはダイエットの本を読めば明らかです。ダイエットの成功の秘訣はシンプルです、食べないこと。つまり必要以上に食べないことなのです。

 でも私はもうダイエットはしないと決めているのです。早めに歯磨きをし、夜更かしをしなくなったので、何とか外見を保てています。今持っている服が着られる程度に、太ったとしても50キロぐらいに抑えられているのです。ダイエットのせいで、人生における食べる楽しみを台無しにされるのは嫌なのです、ただそれだけなのです。

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