人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

親子3人乗りの自転車が危ない

経済的で便利、でも転倒の危険が

 街角でよく見かける親子3人乗りの電動自転車、あれって、子供を育てているママたちにとっては心強い味方だ。でも、実際は転倒の危険もあって危ないとわかって乗っているのだろうか、といつも疑問に思っていた。当方は自転車には一応乗れるが、二人乗りをしたことがない。というより人を乗せる自信がないのでしないだけなのだが。友だちの話では、後ろの席に子供を乗せるだけでは、不安定?なので、前にもうひとり子供を乗せると運転がより安定!?するということだった。そうか、そんなものなのか、とすぐに納得してみるが、何しろやったことが無いので本当かどうかは分からない。もっとも昔は普通の自転車で、坂道などは数少ない強者でないと上ってはいけなかった。

 だが、今は皆、私にはあれほど万能なものはないと思われる立派な電動自転車に乗っている。ちょっとした坂道など涼しい顔でスイスイとママたちは上っていく。子供をどこかに連れていくためには必要不可欠な乗り物なのだ。もし、電動自転車を使えなくなったら、それは手足をもぎ取られたのと同じことだ。どこへ行くにしても、あんな気軽に利用できる移動手段はどこをどう探したとしても見つけられない。だから、危ないのを承知で、いや危ないなどとは露ほども思わずに平気で乗っているのだろうか。

 「親子3人乗り、店頭注意」、昨日の夕刊にこんな見出しの記事が載っていた。電動自転車の事故がこの10年で倍になっていた。私はこの記事を読んで初めて知ったのだが、電動自転車は3人乗りだと重量が100キロを超えることもある。つまり、重ければ重いほど倒れる危険性が増すということだ。私は電動自転車に乗ったことはないが、友だちの自転車を少し移動させたことはあった。その時、普通の自転車よりもはるかに重いのに驚いたことを覚えている。親子3人乗りでも重いのに、たまに赤ちゃんをおんぶして4人で乗っているスーパーママを見かけることがある。あの光景は何かサーカスの曲芸をみているようだった。当人はそれが普通でも、その姿を見ている私は十分スリルを味わった。

 自転車の安全利用促進委員会の遠藤さんは事故を防ぐための注意事項として、次の2点を挙げている。一つは「リスクを理解し、慎重な運転を心がける必要がある」こと。もう一つは「段差を避け、平坦で整備された道路を走行すること」だ。それに付け加えて、「同乗する幼児にはヘルメットやシーベルトの着用を徹底すべきだ」と指摘している。最悪のケースでは走行中に電動自転車が転倒し、3歳の男児がトラックにはねられて亡くなるという痛ましい事故も起きている。普段の生活では、自転車の事故よりも、むしろ歩行者が自転車にヒヤリとさせられる場面を多く目撃することが多い。だから、正直言って、新聞に書いてあるような実態は想像もできなかった。

 そういえば、昔の話だが、友だちが電動自転車に子供二人を乗せていて転倒したことがあった。その場所はマンションの建設現場に面した舗道で、ちょうどコンクリートミキサー車か何かが止まっていた。おそらく、下にホースか何かがあったので、それを避けるために道を板で高く積み上げていた。側に警備員が立っていて、「お気をつけてお通りください」と注意を呼び掛けていた。だから、そういう場合は自転車から面倒でも一旦降りて、子供が乗っているのだから、慎重にすべきだった。それなのに、彼女はそのまま構わずに板の上を上ろうとした。でもそうはうまく行かなくてよろけて転倒した。自分はケガはなかったのだが、自転車の前の座席に乗っていた子供が頭にケガをしてしまった。幸い子供のケガは軽くて済んで、自分の過失なのに、マンションの建設会社の人が心配してくれてお見舞金まで頂いた。それから彼女がこの災難に懲りて、電動自転車の3人乗りをやめたかというと、そんなことはなかった。「あれはタダ運が悪かっただけで、気を付ければ大丈夫」と笑っていた。やはり、あの便利さと手軽さには勝てないのかもしれない。

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