人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

羽毛布団がスリムに

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最初は疑心暗鬼、でもすぐに納得

 昨日新しく羽毛布団を買い替えたことを書いた。でも本当に言いたかったこと、つまり使い心地はどうなのかを書き忘れたことに後で気づいた。話が思わぬ方向に迷走したせいで肝心かなめの感想を書かずじまいだった。さすがに心残りなので、これから書こうと思う。布団を配達してくれるように頼んで、家まで帰る道すがら、「もうこれで今晩から暖かい布団で眠れる」と思ったら気持ちが弾んだ。夕方、配達の人が届けてくれた布団を早速取り出そうとした。店でも気になったのだが、10年前に購入した時よりパッケージが、布団が入っている箱が心なしか以前より大きめになっている。

 ファスナーを空けると、「ええ~!?」である。何と薄めの布団が行儀よく折りたたんで入っていた。どう見てもスカスカ状態で、この布団のかさにしては箱が大きすぎる。私が知っている羽毛布団はファスナーを空けたら、縮こまっていた布団が待ってましたかとばかりに膨れ上がる代物だった。箱の中に空気を抜かれてギュウギュウ詰めに押し込まれた布団が、あるべき本来の姿に戻って息を吹き返すものと決まっていた。ところが、表に出たのにいつまでたっても布団が膨らむ気配はなかった。取り出して、手に取ってみると見た目のとおり軽かった。

 正直言って「こんな薄くて、軽い布団が果たして温かいのだろうか」と疑問に思った。少し後悔の念が湧いてきて、やっぱり39,800円の京都西川の布団を買えばよかったのだろうか、あと1万出せばこんなことにはならなかったのだろうか、などとあれやこれやと考えが頭の中を駆け巡った。もしかしたら、またやらかしたのではないか、つまり失敗したのではないかとも思えてきたが、「まさかそんなことはないはず」とすぐに思い直した。それにもう買ってしまったのだから、あとは使ってみて自分の身体で確かめてみるしかない。たしか布団には「この製品は羽毛を日本で洗浄し、製品化しているので安全安心です」というラベルが付いていた。そんなことは気にすることなどないが、不安でいっぱいの私はそんな小さなことでも気になって仕方がない。

 買った日の夜は早速布団を使ってみた。やっぱり軽いので少しスースーする気がしないでもない。なので上から毛布を掛けてみた。以前近所の人たちと井戸端会議をしていた時に、誰かがそんなことを言っていたのを思い出したのだ。これでもう風を感じなくなったので、温かくなるはずだった。ところが、今まで着ていた布団よりはもちろん暖かいのだが、温かさのレベル4ってこの程度?という感じだった。なにぶん温かさの基準がハッキリというか、身をもって体験したことが無いのでわからない。

 このように初日は「こんなものなのかあ」とがっかりしたのが正直な感想だった。でも次の日も諦め半分で使ってみた。たいして期待もしなかったのだが、信じられないことに暖かい。私の身体から熱を感じて布団が反応しているかのようだ。レベル4でも十分暖かいので私はこの布団で満足だった。自分が買った物がハズレでなかったことがわかってホッとしたことは言うまでもない。

 羽毛布団には取り扱いについての注意書きが付いている。「水洗い禁止」でドライクリーニングに出すように、あるいは、布団を日に干すときは必ずカバ―をつけるようになどと書いてある。でも私は一度羽毛布団を洗濯機で洗ってしまったことがある。なぜそんなとんでもないことをしたかというとそれにはちゃんと理由がある。あれは4,5年前のお正月だった。親戚の娘が犬と子供を連れて遊びに来ていた。ちょうど彼らが帰るという朝に犬が布団におしっこをしてしまったからだった。どうしようと思い悩んだが、まずは洗わなきゃと洗濯機に布団を放り込んだ。それしか選択肢はなくて何も考えなしだった。ところが、見る限りは布団は無事だったようで、その成功?体験で私は味を占めてしまった。

 つい最近も汗で汚れた布団を洗濯機で洗ったのだが、取り出そうとして仰天した。白い糸くずみたいなものが無数についていたからだ。そうだ、あれはティシュペーパーと一緒に洗濯物を洗ってしまった時の状況によく似ていた。でもそれは紙でなくて、鳥の毛だった。つまり、その羽毛布団はもう散々使われたおかげであちこちに穴が開いて傷んでいたらしい。その時に気付くべきだったのだ、もう買い替え時なのだということを。

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