人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

旅行を目前にして、思わぬ発見が

電気のプラグのことをすっかり忘れて

 日曜日の朝日新聞には朝日俳壇、歌壇というページがあって、毎週楽しみにしている。別に俳句や短歌を嗜んでいるわけでは無いが、たまに物凄く共感できる作品に出会うと嬉しくなる。要するに、日常生活におけるささやかな紙上での発見を期待しているだけなのだ。先日の俳句の欄で目を引いたのは2名もの選者が一席に選んだ、四街道市の大塚厚子さんの作品だった。それは”ソファーより 夏負けの身を 剥がしけり”という俳句で、まさに我が身のことを詠んだ状態と共感し、情けないこの身体を何とかせねばと強く思った。うちにはソファ―というものはないし、もっともあれは場所を取るから昨今は粗大ごみ置き場行きになってしまうのだが、布団に身を沈めたまま、起き上がりたくない我が身に自然と置き換わる。この句に対してのある選者評は「夏負けも症状が重いとソファーから身を起こせないほどに。本格的な秋の訪れが待たれる」だった。

 そして、今まさに、まだ当分無理だと諦めていた秋の気配が漂い、夜中には寒さで飛び起きてしまうほどになった。それなら万々歳と言いたいところだが、そうもいかない。夏負けが重症だったせいか、ボロボロになった体調の回復の兆しが全くみられない。それどころか、涼しくなったのを素直に喜ぶことができなくて、今度は冬の寒さを想像して、震え上がるという体たらく。どれだけ心配性なのだと自分で自分を笑ってやりたくなる。だいたいが、泣いても笑っても、あと1カ月程で飛行機に乗らなければならないのに、こんなんで大丈夫かと、不安にもなる。これまで旅行の準備段階でトラブルだらけだったが、それでもなんとか乗り越えてここまで来た。自慢にもならないが、今回は過去最大のトラブル発生しまくりの旅行準備だった。

 どうにもならない体調は別にして、先日は現地に行ってあわや、と冷や汗をかくような発見をした。それは変換プラグのことで、コンセントに差すプラグの形状は国によって異なることは重々承知していた。フランスとスペインはCタイプで先が丸くなっている二つ穴だった。なので、ロンドンもそうなのだと勝手に思い込んでいたら、平ぺったい形状の三つ穴のBFタイプだったので、仰天した。どうして突然気付いたかと言うと、何気なしにガイドブックをパラパラと捲っていたら、偶然にインフォメーションのページに目が留まって、そこにプラグの情報が載っていた。本当にそれだけのことだったが、現地に行ったら愕然とする重要な情報だったので、ショックが大きかった。もし知らずに出発していたら、ロンドンでは炊飯器は使えなかった。幸運としか言いようのない偶然に感謝するしかない。ただ、今回持って行くのは初めて使う変圧器なので、実を言うと、うまく動いてくれるか少し心配している。長年愛用した、地球の歩き方ショプで購入した変圧器を4年前にロシアのプルコヴァ空港で没収されてしまったからだ。なぜヘルシンキのヴァンターでOKなのに、あそこではダメなのかが未だにわからない。

 さて、一通り旅行準備が整ったら、あとは海外旅行保険の申し込みをする。いわば、これは旅行のお守りみたいなもので、私の場合はいつも一万円くらいの保険に入る。サイトでお勧めとチエックが付いているプランだが、幸運にも未だにサービスを使ったことがない。ふと無くてもいいかとも思うが、やはり入らないとなんだか落ち着かない、それだけの事なのだが、どんな小さな不安でも消しておくのが私のモットーだ。

 現在ではネットで契約できてとても便利だが、昔のように重要書類を自宅に送ってはくれない。それで、必要ないとは思うが、もしものために契約の約款をダウンロードして印刷する。それがまた何ページにも及んで、結構な量になると、これって、インクの無駄ではないのか、という疑問が湧いた。はっきり言って、契約者に負担を強いているだけではないかとも思う。昔の値段がいくらかなんて、覚えていないがそうは変わらないはずで、何かあったときはやはりネットで確認すればいいと言うことなのだろうか。

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