人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

阪急電車 15分の奇跡を見て

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ウエディングドレス姿で結婚式に

 

   中谷美紀さん演じる女性は結婚式の準備中に他の女に彼を寝取られてしまいました。別れてくれ、と頼まれて出した条件は、彼の結婚式に出席することでした。最初は嫌がらせをしたくて、彼らが自分たちの結婚式を思い出すたびに嫌な思いをさせるためでした。だから自分はわざと花嫁が着るような白のドレス姿で出席したのです。その姿はまるでベアトップのウエディングドレスを着ているようで、しかも花嫁よりも美しかったのです。自分の一番美しい姿を彼に見せて、「俺はこんな美しい女を捨ててしまったのか」と後悔させたかったのです。誰が見てもベールを被れば、りっぱな花嫁に見えて、中谷美紀さんの美しさが光ります。彼女はあくまで強い女を演じていてカッコいいくらいなのです。むしろ本物の花嫁の方が嫉妬して、彼女はしかたなく途中で退席するのです。

花嫁姿で阪急電車に乗る

   結婚式に行った帰りに、彼女はなぜかウエディングドレスみたいな恰好で阪急電車に乗ってしまうのです。タクシーで帰るという当たり前の選択肢もあったのにです。当然周りの乗客は驚き騒ぎ始めます。子供は一緒に乗っていた祖母に「花嫁さんが乗ってるよ、おばあちゃん」とささやきます。普通なら「馬鹿な女」と笑われそうなこの状況で、子供の祖母は彼女の行動を肯定してくれるのです。黙って身を引くよりこれくらいやってしまったほうが諦めがつくし、あなたの気持ちは理解できる、とまで言ってくれるのです。新聞や雑誌の身の上相談では、復讐するなんてことはみじめだし自分自身が傷つくだけで賢明ではありません、なんていうのが定番です。賢明でなくてもいいから、自分の気持ちにけりをつけたいなら、とことんやるのもありかな、とこの映画を見て初めて思いました。

小林(おばやし)駅で癒される

  「小林駅で降りるといいわ、あそこはいい駅だからちょっと休んでいくといいわよ」との言葉に促されて降りてみます。そしたら、ホームでは駅員が草花に水をやっていたり、駅前の掲示板には「きてくれてありがとう」との感謝の言葉がいっぱいです。泣いてばかりいて空腹に気付かなかったのに、「お腹空いた」と言える余裕も出てきました。花嫁姿で肉まんにかぶりつき、自分でその姿に思わず笑ってしまうほど癒されます。洋品店でシャツとスラックスを買って着替えた後、「ご苦労さま」とドレスをごみ箱に捨てました。その時の彼女の清々しい表情が印象的でした。

元カレのいる会社は辞めるべき?

   彼女は、元カレのいる会社は辞めたほうがいい、とのアドバイスを老婦人から受けました。でも本当にそうでしょうか。いままで頑張って会社で築いてきたキャリアがあればなおさら、そう簡単に捨てられないのが現実です。結婚がダメになったからこそ、よけい仕事に打ち込みたいはずですから。韓国ドラマで同じような話がありますが、会社を辞めるというストーリーはありません。「去る者は日日に疎し」ということわざがありますが、会社を辞めることは一番消極的で誰にでも出来る選択肢のひとつだと思います。

 

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