人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

3度目の正直でホテルを探す

ホテル選びの決め手は、交通の便の良さ

 なんだか疲れたなあ、と正直思った。一番最初に焦った挙句に見つけたホテルはバストイレ共同の「ホテルマリアンヌ」で、それでもすぐに気を取り直して、次のホテルを確保した。それは「ホテルサンジェルマンパリ」で人気のあるアパートメントホテルだったので、ラッキーと喜んだ。だがどうやらそれもぬか喜びで、損害補償金300ユーロを現金で要求され、さらにフロントの営業日は限られ、営業時間は恐ろしく短い。要するに、宿泊サイトを閲覧するときに、ホテルの部屋と料金しか見ないからそんなことになるのだ。最後の方に明記されている重要事項を読まないからトラブル続きなのだろう。

 だが、どうしても腑に落ちないのは、ホテルマリアンヌの「ツインルーム、シンク、シャワー付き、共同トイレ」という記述で、まんまと惑わされてしまった。では、このホテルには普通のバストイレ付きの部屋はないのかと思ったら、そうでもないことが分かった。もちろん泊まるつもりなどないが、試しに9月の日程で、検索してみたら、ちゃんとシングルルームがあって、空いていた。しかも料金はツインルームの部屋とたいして違わないだなんて、一体全体どういうことなのだろうか。それはさておき、皆考えることは同じなので、私の日程ではシングルルームは早々と売り切れていたのだ。

 なんせこちらは4年ぶりの宿泊予約なので、予想はしていたが戸惑うことばかりで疲れた。だが、現実にはそうも言ってはいられない仕方なくまた3度目の正直で、ホテルを検索して探すことにした。なんとかぎりぎり妥協して、まあ良さそうな感じのいいホテルを2つ見つけた。一つはパリ5区のカルチェラタンにあって、パンテオンにほど近い「ファミリアホテル」でここは料金のわりには口コミ評価が高めだった。もう一つは「ホテルソルティー」でこちらは緑豊かなリュクサンブール公園の近くにあった。「ホテルソルティー」は1901年の建物をそのまま使っているそうで、室内も落ち着いた雰囲気のホテルのようだ。このホテルは少し値段が高めだが、ブッキングドットコムの会員割引が効くので12%オフの料金で泊まれるし、口コミの評価も7.9で申し分ない。

 さて、どちらのホテルに泊まったらいいのだろうか。まずは交通の便の良さを考えて、シュミレーションしてみた。当日パリのシャルルドゴール空港に着いたら、ロワシーバスに乗って、オペラ座で降りる。空港に着くのが9時ごろできっと道は渋滞しているだろうから、オペラ座に着くのは10時を過ぎるだろう。バスを降りたら、タクシーを拾えれば最高だが、そううまくはいかないだろうから、バスでの移動も考えなければならない。パリの地図を見る限りでは、遠すぎて歩いて行くことなど到底考えられない。それでもしもの場合のことを考えて、バス路線を検索してみた。「ホテルソルティー」に泊まることを念頭に置いて、「オペラ座からリュクサンブール公園まで」と入力すると、「21番バスで行ける」ことが分かった。

 たちまち、ここでいいかもと「ホテルソルティー」に泊まる方向に気持ちが傾き始めた。このホテルのある場所から歩いて10分ほど行くとサンジェルマン・デプレ教会があって、そこから多方面にバスが出ていて交通の便がいい。モンパルナスにだって行けてしまうし、観光には最高の立地なのだと改めて気づいた。それにこのホテルについての説明を読んでいたら、なんとモンパルナスの駅まで歩いて10分だと書いてあったので、まさかと思ってパリの全体図をまじまじと眺めた。本当だった、このホテルは意外に?モンバルナス駅から近い距離にあった。目から鱗だった。

 正直言って、私は今までセーヌ河畔にできるだけ近い、つまりルーブルやオルセーに歩いて行ける距離にあるホテルのことしか考えていなかった。なので、パリの全体図を全く把握していなかったばかりか、右岸と左岸の区別さえも怪しいものだった。今回はそういう意味でも大変勉強になった。迷うことなく「ホテルソルティー」を予約し、アパートメントホテルの「ホテルサンジェルマンパリ」の予約はキャンセルした。これで何とか一息ついて、まずはホッとしているところである。

mikonacolon