人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

何たることか、またもやホテルを変更

予約したホテルの料金が1万円も安くなっていた

 自分でも呆れるが、またもやパリのホテルを変更した。パリに到着して、一番最初に泊まるホテルを変更せざるを得なかった。なぜかというと、あることが気になって、大手宿泊サイトのbooking.comを見てみたら、なんと料金が、それもすべての部屋の料金が20%オフになっていて、一万円も安くなっていた。どういうこと!?と訝しく思い、ちゃんと確かめてみた。すると、部屋を予約した1カ月前よりも、部屋のタイプが増えており、しかも料金が安くなっていた。でも、ちょっと待って、私が予約した時は部屋は2タイプしかなかったはずなのに、どうしてこんなにたくさんあるのだろう。それに部屋の種類によっては、「このタイプの部屋はあと7部屋です」だなんて、信じられない記述がある。

 一瞬、これって、最後の最後に皆が無料キャンセルした結果なのだろうか、とも勘ぐってしまいそうになる。なんせこのホテルがあるサンジェルマン・デ・プレ界隈では「当ホテルにはもう予約できる部屋はありません」というタグが出てしまうホテルが多い。なのに、どうしてこのホテルはこんなに人気が無いのだろうか、と暫し考えこんでしまった。出発まであと1カ月という時期に、また変更しようかどうしようか、迷うこと自体に違和感を覚えた。でも、予約確認書を取り出して、よく見てみると、部屋のタイプは「コージールーム」となっているが、何のことはない、普通のシングルルームとわかって、拍子抜けした。しかも、今予約すれば、一万円引きなのだから、一カ月前の予約をキャンセルして、また予約し直したらどうだろうか、と考えるのは人間なら当然のことだ。

 それに、同じ部屋に一万円も高い値段で泊まることに、なんだか、割に合わないと言うか、自分だけ損をしているという疎外感も湧いてきた。私が思うには、ホテルとしては、部屋が埋まらないことに危機感を抱いて、値引きを実施したというのが本当のところなのだ。あらためて、このホテルの予約確認書をじっくり読んで見ると、「当ホテルには一部エレベーターがない部屋があります。その場合はポーターがいないので自分で荷物を運んでください」などと、それはないでしょう!と言いたくなる注意書きを発見した。だいたいが、普通はホテル予約をしたら、すぐに向こうからメッセージが届くはずなのだが、ここは梨のつぶてだった。当時、頭の中が混乱していた私はそのことに気付かなかった。

 さて、冒頭に書いた、ホテルの変更を余儀なくされた原因となったあることとは、ホテルのチェツクインの時間のことで、それが急に気になりだした。そう、昨日書いた、「身体を休める」という大事なミッションのせいで、いつも夜現地に着く習慣の私にはそんなことは眼中になかった。昼間だから明るいからまだ動きやすい、とか言ったそんなお気楽な問題ではなかったのに、まるで、自分が機械でもあるかのように勘違いしていた。だからワンクッションを置かなきゃ、いの一番にホテルの部屋でシャワーを浴びて、ベッドで休まなきゃとまるで強迫観念のように思った。

 それで、再度、予約したホテルのサイトを閲覧して、見なければ、よかった?のかもしれないが、見てしまったからどうしようもない。さあ、これからどうしようかと思った時、ふと、このホテルの近くにどこか適当なところがないだろうかという考えが沸き上がった。以前はどこも見つけられなかったが、確かホテルの反対方向の通りはまだ探してはいなかった。とにかくダメもとで、探してみると一軒だけ見つかった。サイトを見てみると、そのホテルには当然のことながら2部屋しか残っていなかった。そのうちの一つを予約すると、すぐにメッセージが届いた。「ご予約有難うございます。ただ、誠に申し訳ありませんが、当ホテルは満室につき、チェックインは3時からになります」との文面だった。というのも、到着時間を12時頃に設定したせいで、仕方がないが、荷物ぐらいは預かってもらえる。チェツクインの時間まで、何処かで時間を潰すしかないが、やるべきことが五万とあるので、時間は飛ぶように過ぎるだろう。いやはや、フライトが夜だから都合がいいだなんて、軽々しく思った自分が恥ずかしい。言うまでもないが、エコノミークラスなのだから、横になって乗っていられる寝台車とは雲泥の差がある。それにしても、ロシアのモスクワからサンクトペテルブルクまでの8時間は何と快適だったのだろう。今さら何をと自分でも思うが、やはり懐かしい。

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