人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

一難去ってまた一難?

こうなったら、もう笑うしかない

 先日の新聞に載っていた「今日の運勢」を見て、一瞬ギョッとなった。そこには「前門に虎が眠り後門に狼が構える。一難去ってまた一難。気を許すな」とあったからだ。いや、何もこんな戒めの言葉をまともに受け取ることないのだが、最近はどうも災難続きなので、やたらに身に染みる。たしか、2,3日前にも、「今日は最高の日。何もかもが上手く行く」と出ていたが、何のことはない、その反対で厄日だった。だが、本当のところはどうかと言うと、トラブルが多すぎて、だんだん慣れてきた?わけでもないが、諦めにも似た気持ちになっている。毎度毎度、ヒヤリとしていては身が持たない。なので、運勢コーナーの自分の干支の欄に書かれていた、その文句を見たとき、悲壮感よりも笑いの方が勝った。嘆くよりも、笑い飛ばしたい気持ちになった。自分が望まないのにも関わらず、災難は向こうから勝手にやってくるのだから、抵抗してもむだなのだ。

 そんなことを思っていたある日、outlookを開いたら、何とまたもや、SNCF(フランス国鉄)からのメッセージが届いていた。今度はいったい何事?と訝ったら、予約したTGVの到着時間が変更になったとの内容だった。なんと、たった2分の遅れとは言え、やはり列車の運行スケジュールの変更には変わりない。メールを最後まで読んで、なあ~んだ、そんなことかとホッとする。先日のユーロスターの発着時間の変更もそうだが、今まで、こんなにも親切丁寧な知らせを受け取ったことがあっただろうかと考えた。すると、全くない。要するに、今まで、TGVのチケットを買うのに、直接SNCFから買ったことが無いのだ。

 思えば、ロシア国鉄から直接買おうとしても、最後の最後の支払いの画面でカードが弾かれてしまって、買えなかった。それで、レイル・ヨーロッパという日本語でチケットが買えるサイトに頼りきりになった。自分が乗りたい列車の名前も時間も料金もちゃんとわかっているのに、でも買えないと言う理不尽な情況をいとも簡単に解消してくれる便利なサイトだった。だが、コロナ禍のせいで、レイル・ヨーロッパは消滅してしまって、もう頼れなくなった。それで、SNCFでとなったわけだが、面倒などと文句を言っている場合ではない。こんなものだと思えば、いいわけで何事も慣れるのが肝心だ。

 ところで、私にはもう一つしなければならないことがあった。それは今回の旅行でサンセバスティアンから、マドリードに移動するためにレンフェ(スペイン国鉄)でチケットを買うこと。ただ、レンフェは3カ月先から買えるSNCFと違って、1カ月かそこらあたりしか買えないので、その分少し不安になる。もしも買えなかったらどうしようと気になってしようがない。事実、ネットの情報によると、日本のクレカが承認されないという事態が多発していた。もっとも、それには日本語のサイトがちゃんと対応していて、座席の種類の選択や座席指定ができなくてもよければ、さらに2千円程度の予約手数料を支払うのを拒まなければ、ちゃんとチケットは手に入る。

 因みに、4年前の旅行ノートを見てみると、サンセバスティアンからマドリードに行くのに、一回乗り換えている。当時はそれしか選択肢がなかったようで、まあ、何とかなるだろうとの軽い気持ちだった。今思うと、サンセバスティアンから少し乗って、何処かの駅でスペインの新幹線であるAVEに乗り換えたのだろう。乗り換える時、AVEのホームまで行くのに嫌になるほど歩かされた記憶がある。いや、歩くのではなく、必死で走った。だが、現在では、乗り換える必要が無くなったらしく、4時間45分でマドリードに着いてしまう。便利になったものだと一瞬喜んだが、それはぬか喜びに終わった。なぜなら、マドリードにはアトーチャとチャマルティンという二つの駅があり、プラド美術館や王妃記念センターなどの見どころに行くのはアトーチャ駅の方が都合がいい。それに、ホテルもこの駅周辺に取ってある。

 以前はAVEはアトーチャ駅に到着したはずだが、一転、現在ではチャマルティン駅とわかってがっかりした。着いたらまた電車でアトーチャ駅まで移動しなければならない。セルカニアスという電車で15分だそうだが、面倒だが乗るしかない。考えてみると、昔はサンセバスティアンからマドリードまでの列車は一日に2本程度しかなかった。それなのに、現在では数えてみたら、なんと4~5本もある。それに私が乗りたい電車はAVEではなくてALIVAで、日本語の予約サイトでの説明を読んで、その充実した設備に驚いた。これが本当かどうかわからないが、インターネットテレビだの、リクライニングシートだのと特別感が半端ない。

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