人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

舟和の芋ようかんと美味しい残り物

今週のお題「いも」 

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 さつまいものスイーツで思い浮かぶのは

 「いも」のスイーツで一番美味しいのは何かと考えてみたら、遠い記憶が蘇ってきました。それはさつまいもの芋ようかんで、私にとっては舟和の芋ようかんです。今でも街中に店舗を見つけると嬉しくなって買ってしまいます。デパートにしかないと思っていたら、意外なところに店が出ていてびっくりしてしまいます。ずうっと芋ようかんのことしか知らなかったのですが、あんこ玉という見るからにつやつやして可愛い形の甘味もあることを発見しました。イチゴ味やチョコレート味などの様々な味が楽しめて、しかも甘いだけではなく、美味しいと感じられるのです。見た目も美味しそうで食べてみたら当たりだった、そんな買う側の期待を裏切らないところが嬉しいのです。

 初めて舟和の芋ようかんと出会ったのは、まだ学生だった頃デパートの食品売り場でアルバイトしていた時でした。デパートと言うのは客として行くのと、働いてみるのとではまったく別の世界で面白い所でした。ひとたび通用門をくぐれば、そこはデパートの裏側で整然とした売り場とは大違いで、ゴチャゴチャしていてまるで迷路のようでした。階段を下りていくと想像もつかないほど広い社員食堂があって、常に人がいてざわざわしていました。

舟和のお姉さんが芋ようかんを

 入ったばかりの頃、隣の店の人に連れられて休憩時間に社食に行きました。そこで偶然出会ったのが舟和の販売員をしていたお姉さんでした。私の働いている店の周りは煎餅屋さんと海苔屋さんが多く、お姉さんの店からは離れています。でもいつも休憩の時間が一緒なのですぐに仲良くなりました。彼女は結婚していて、たぶん30代前後でとても話しやすい女性でした。旦那さんのことは特に愛していたわけではなくて、あちらに求められて仕方なくしたの、なんて平気で言ってのける面白い人でした。そのお姉さんが、デパートの仕事終わりに持ってきてくれたのが芋ようかんでした。「今日、売れ残った分だから持って帰りな」と渡されて、家に帰って早速頂きました。それが舟和の芋ようかんとの初めての出会いでした。食べてみると、自然のイモの甘さが後を引いて、とても美味しかったのを覚えています。

売り場の残り物が美味しい! 

 デパートの食品売り場で働いてみると、何かと美味しい体験ができることを知りました。食品売り場には美味しいものを売っているお店がたくさんあります。普段はショーケースに入った美味しいものを外から眺めるだけで素通りです。どんな味かは気にはなるのですが、なかなか実際に買って試してみることはしないのです。

 例えば、高級ふりかけの「錦松梅」は「美味しい」と誰かの話で聞いたことはありました。でもあれは誰かに貰うもの、つまりお中元とかお歳暮の類だとばかり思っていたのです。ある日、偶然に店から「錦松梅」の残り物のお裾分けを貰いました。あの高級ふりかけは高そうな陶器に入れて売られています。「なぜ、わざわざ器に入れるのだろう」と不思議に思っていました。味わってみると、その意味が分かるような「美味しさ」でした。私の遠い記憶の中では、口の中に魚の旨味が溢れ出るようなふりかけでした。

 高級中華料理の店、確か名前は「リュウエン」だったと思うのですが、その店のお惣菜も美味しかったです。あの時はたまたま売り場で配っていた時に居合わせて幸運だったのです。春雨の総菜を初めて食べて、「さすがに高いだけのことはある」と感心してしまいました。まだまだ美味しい思いをしているはずなのですが、もう覚えていないのが残念でなりません。

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