イタリア旅行記に誘われて
イタリアのモンテロッソ・アルマーレとアオスタのことを知ったのは、ジュンク堂書店で旅行ガイドを見ている時でした。当時は今よりも多くの個人の旅行記が出版されていました。その中で、イタリアに移住しようとしているご夫婦が、イタリア各地を旅するという内容の本がありました。なんでも、自分たちの住むことになっている家がまだ準備できていないそうで、その間旅行して待つことにしようというのです。ご主人は仕事で何度もイタリアを訪れていて、土地勘もあります。それで以前から老後はここイタリアで暮らそうと思っていたそうです。本の中で印象に残ったのは、今回の旅で最も素晴らしかったのは、モンテロッソ・アルマーレとアオスタです、というご夫婦の言葉です。写真はあまり載っていなかったのですが、本の内容も結構面白くて自分の旅の参考になりました。このとき、まだ私は海外旅行に行ったことがなかったのですが、すぐにそこに行こうと決めました。誰でも知っているローマでもフィレンツェでもない、聞いたこともない地名ですが、モンテロッソ・アルマーレは海、アオスタは山なのはわかりました。ローマやフィレンツェのような都会にだけ行くのではないので、バランスのとれた旅行になると期待しました、事実その通りになりましたけど。
すぐに地球の歩き方に載っている旅行社へ
最初、ガイドブックを見ても載っていなくて、どうやってそこまで行けばいいのかも分からないので、地球の歩き方に載っている旅行社に相談に行きました。まず、イタリアのどの空港から入るのか、それからどの空港から帰るのかを決めなくてはなりません。今でこそ慣れていますが、最初は不安ばかりで旅行社の人だけが頼りでした。結局、最初はローマからイタリアに入り、アオスタから交通の便がいいミラノから日本に帰ることにしました。旅行のルートはローマからフィレンツェを経由して、フィレンツェからリグリア海沿岸の港町ジェノバまで行きます。そこで各駅停車に乗り換えて二つ目ぐらいの駅で降りればいいそうです。それからホテルもどこにしたらいいのか、まったくわからないので、旅行社の人に助けてもらって前払いの券を購入しました。（今では想像もつきません。） モンテロッソ・アルマーレとアオスタに関しては取り扱っていないと言われました。それで困ってしまったのですが、当時はセゾンカードのトラベルデスクというのがありまして、自分の好きなホテルを予約してくれるサービスがあったのです。（残念ながら、今はもうないのですが、現在ではネットでする時代ですから）それで、やっと見つけたホテルに予約を入れてもらえたのです。セゾンカードの人がいうのには、アオスタのほうのホテルは英語がまったく通じなかったそうなのです。それでも、2～3のホテルをあたってもらって、幸運にもなんとか予約してもらえたのです。
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