人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

家から出て、映画を見に行こう

特別お題「わたしの2022年・2023年にやりたいこと

新聞の「映画、ご招待」に応募したわけは

 資源回収に出そうと古新聞を整理していたら、ついつい気になって新聞を開いて見てしまった。それは夕刊のエンタメ欄の映画の記事だったのだが、ふと見ると下の方になにやら「映画、ご招待」と書いてあった。葉書を書いて応募すると、運がよければ映画の鑑賞券が当たるらしい。映画の題名は『ピンク・クラウド』で、2020年のブラジル映画だ。1月27日から公開される予定で、ペアで5組しか当たらない。「突如、毒性のピンク色の雲が世界中に発生する。緊急事態で外出制限が敷かれ、家から一歩も出られず、ロックダウン以前の生活を知らずに生まれ育った子供も誕生するなど、世界は徐々に狂っていく」などという文面を読んでいたら、だんだんと興味が湧いてきた。

 それで自然と「応募しよう」いや、「ぜひ、葉書を書かなきゃ」と思えてきた。締め切りは13日と書いてあったので、ええ~っ!?と思った。たしか今日はもう・・・と訝しく思ったら、それはなんと1月6日の新聞だったという、何ともおバカな話なのだ。考えてみれば、古新聞の整理をしているのだから、当たり前のことだ。そう言えば、昔はよく新聞のプレゼントに応募したものだ。温泉旅行、ホテル宿泊券、チョコレートの詰め合わせ、等々、バラエティーにとんだ商品があったが、その中でも意外によく当たったのが、映画の試写会の招待券だった。

 現在では映画の鑑賞券もあるが、以前は試写会が多く、それも始まるのが平日の夕方の6時頃だったので、時間的に厳しかった。なので招待券が届いても、時間がある友達に譲ることもあった。そんな訳でいつの間にか葉書を書かないまま時が過ぎて行った。もちろん、以前は話題の映画は見に行ってはいたが、コロナ禍になって足が遠のいた。でも今初めて「映画でも見に行ったらどうだろうか」と思えるようになった。正直言って、まだ実際に行動を起こすところまでには至っていないが、早速、郵便局に行って葉書を10枚ほど買ってきた。これでも自分としたらかなりの進歩だと思う。

 こうなったら、招待券が当たるとか当たらないとかの問題ではなくて、映画に行きたい気持ちがふつふつと湧いてきた。映画館から足が遠のいてから、時代の流れなのか、映画は後でDVDで家でこそっと見るものになった。海外旅行の時に利用する飛行機の機内サービスでも映画見放題を堪能して満足していた。そんな日々が続けばどんなにかよかっただろう。だが、近所の、いや都心のレンタルビデオ店でさえも閉店してしまって、気軽にふらっと寄って、気に入ったDVDを借りる事さえかなわなくなった。

 昨今は動画配信サービスも充実はしているが、あれはサブスクなので、私には時間泥棒としか思えない。あわよくば元を取ろうとセコイ考えを起こして、奴隷になり下がるのは我慢できない。自由を奪われているような感覚に陥るのがなんとも嫌だからだ。だから、私は自分がよさそうだと思った映画を見に映画館に行こうと決めた。そのきっかけを作ってくれるのは「映画、ご招待」の葉書をポストに入れることだと信じて疑わない。運がよければ、招待券が届くが、実はもう新聞で「この映画、すごく見たい」という作品を見つけてしまった。それはカンヌ国際映画祭で第二席にあたるグランプリを獲得した『コンパートメント№6』という映画だ。内容は「最悪の出会いをした男女が寝台列車で世界最北端の駅まで旅をする」というもので、列車の旅を愛してやまない私の旅情を大いに刺激した。要するに海外旅行が恋しくて堪らなくて、映画を通して疑似体験してみたい本音が見え見えなのだ。映画は2月10から公開されるので、新たな一歩を踏み出すためにも見に行こう。

mikonacolon