人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

コロナ禍で怖いのは人間の不安

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新薬がネットで買える?!

 私が今一番注目しているドラマはカナダのモントリオールを舞台にした「アウトブレイク」です。新型コロナウイルスの感染が拡大する中で、疫学研究所の所長であるアンヌ・マリー博士の奮闘する姿に目が離せません。信じられないことに、何の効果も証明されていないウコン茶をマスコミが取り上げたせいで、大勢の人が真に受けてしまいました。さらに水道水にはウイルスが含まれている可能性があるので飲まないようにだなんて、そんな根も葉もない無責任な発言は人々を恐怖に陥れるだけです。

 コロナウイルスに効く、このドラマではCOVAと呼んでいるのですが、新薬のGS-49は製造過程が複雑で大量生産ができません。なのに、ネットで検索したら、「ちゃんとあるじゃないか!」でなんと売っていたのです。それで試しに注文してみると、箱の中には注射器と説明書が入っていて自分で注射すればいい!らしいのです。看護婦でもないのに静脈注射をしなければならないのです、ずぶの素人が。想像するだけでも恐ろしいことですが、新薬を手に入れて興奮している人は早く試してみたいのです。それで説明書のとおり注射してしまって、その結果亡くなってしまったのです!

 効かないクスリを買わされて、「騙された!」と嘆くのならまだ救いがあります。しかし殺されてしまったら、「騙された!」では済まされません。ネットでまさかそんな危険なものを売るわけがないと勝手に思い込んでいたわけです。普通の人間の良心を信じて誰もが購入するわけで、それが暗黙のルールだったのですから。ネットで新薬を買うなんてありえない状況ですが、信頼のおけない相手から物を買うことの恐怖を身近に感じてしまいました。

メキシコ帰りの獣医がウイルスを

 感染が拡大するにつれて、何が感染源なのかがすこしづつ明らかになってきました。もしかしたらフェレットがと思っていたら、何頭か飼育して店に売っていた初老の男性は1か月半前にすでに死亡していたのです。フェレットはもともと肉食なので死んだヒヨコも食べさせていたのですが、ここのフェレットは元気がなくて死んでしまう子もいたのです。そんなある日、近場のいくつかの養鶏場でCOVAの患者が数人見つかったのです。博士によると、COVAは鳥には感染することはないそうで、ウイルスは人間によって持ち込まれたのだと思われます。調べてみると、いずれの養鶏場にも出入りしていた可能性のある人物が浮かび上がりました。それは獣医で感染者の出た養鶏場すべてに立ち寄って仕事をしていました。しかも彼はフェレットを飼育していた男性のところにも来ていたことがわかったんです。

 ではなぜ獣医であることがわかったのか。博士は養鶏場から出た感染者が全員男性であることに注目したのです。つまりトイレで感染した可能性が高く、ドアノブとかあるいは下痢などの症状からもウイルスに感染するそうです。獣医をやっとのことで捜し出して、詰問するとメキシコから帰ってからずうっと下痢だったのだと告白したのです。軽い下痢だったのでそのままいつもどおり仕事を続けていたようです。彼は最初のうちは何のことだかわからないと言うような態度でした。しかし博士にCOVA(新型コロナウイルス)であること、しかも症状が下痢のCOVAであることを指摘されてしまいます。今では下痢も収まって、いわゆる無症状に近い、本人も戸惑うぐらい元気なのですが陽性なのです。

 さて、これから第2波を封じ込めることができるのか、博士の手腕に注目です。

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