人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

パグの行く末が気になる

ペットフードの量販店に立ち寄ったら・・・

 実家での二日目、義姉のミチコさんが小籠包の美味しい店があるから食べに行こうと言うので、ついて行った。そこはテレビで見たことがあるホームセンターのようなとこだったが、ショッピングモールのようになっていた。映画館はもちろんゲームセンターも、飲食店もあって家族連れで一日中楽しめる場所だった。案の定、駐車場は混んでいて、皆なかなか帰ろうとしないのがよくわかる。駐車スペースがなくて危うく諦めかけたが、徳を積んでいるミチコさんのおかげか、偶然一台の車が出て行って駐車できたのは幸運だった。

 ミチコさんは頼んであった犬猫用のチャオチュールを取りに行くついでがあった。それで小籠包の店に行く前にペットフードの量販店に立ち寄ったのだが、そこには犬や猫が入った透明なゲージが置かれていて、数人のお客さんがじっと見つめていた。すぐ側にある一角にはハムスターやウサギ、モルモット等のゲージもあって、どう見てもペットショップと変わりない。「ちょっと、見ていく?」とミチコさんが言うので犬のショーケースの方に行って、順番に一匹づつ見ることにする。ゲージも昔と比べると、広くなったとはいえ、やはり狭いので、子犬は退屈なのか皆ふて寝?している。

 それでも2匹でゲージに入れられているチワワは元気がよくじゃれ合っている。遊び友達がいるせいか、退屈することなくお客さんを待っていられるのだろう。その姿を見ている人間の目は自然と子犬2匹に吸い寄せられて、その他の寝てばかりいる犬のことなどすっかり忘れているのだ。犬の誕生日を見てみると、一番新しい子で2022年の6月だから、そうすぐに売れるわけでもないのだとわかる。ミチコさんが言うには、今はコロナ禍なので、需要があるためか犬の値段は以前の倍以上になっているらしい。

 犬の値段もピンからキリまであって、生体価格が3万円から30万円までとその差が凄い。実際は生体価格に加えてサポート代がつくので、お客さんが払うのは5万から50万円になる。事情をよく知らない私などは、どうしてこんなに値段が違うのだろうと首を傾げたくなる。たまに子犬を見て回るのは可愛くて、楽しいが今回は仰天する事態に遭遇した。それは生体価格30うん万円と書かれたゲージを見たら、どう見ても体長50㎝以上あるかと思われる立派なパグ犬が横たわって寝ていたのだ。

 正直言って、なぜこんな大きな犬がゲージに入れられているのか、戸惑いしかなかった。この子の誕生日を確かめてみたら、何と去年の4月で、明らかに売れ残りだった。でも売れないなら、値段を下げればいいと思うのが素人の考えだが、そこには私などが知る由もない理由があるのだろう。スケルトンのゲージは2段になっていて、30万のパグの上には3万円のシーズーがいる。そのシーズーは今年の4月に生まれてまだ小さいが、もうちょっとすれば途端に窮屈になるのは目に見えている。

 私の友だちはポメラニアンをペットショップで買ったが、理由は値段が安かったからだ。幸運なことに、売れ残りを8万円で手に入れることができた。そういう話を聞いているから、余計にあのパグは、私なんかが心配してもしようがないが、これからどうなるのだろうかと気になってしまう。そう言えば、叔母の娘は自分の家に犬2匹と猫2匹が居るのにもかかわらず、シープドッグをペットショップで買った。叔母があんな狭い家でまた犬を増やしてどうするのと嘆くのだが、本人曰く、売れ残っていて可愛そうだったから、と気にもしない。可哀そうだからって何なの?だからって、そんなことをしていたら、あんたの生活はどうなるの?と気を揉むが娘は我が道をひた走る。そんな従妹のことを思い出したら、もしかしたらあのパグ犬にも慈悲深い救世主が現れないものかとふと思った。

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