人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

いつでも海外旅行に行けるように準備したい

今週のお題「2024年にやりたいこと」

躊躇なく、旅立てるように

 考えてみると、私の海外旅行はいつだって突然の思い付きで始まった。まずは言葉の勉強が何よりも優先で、だいたい6カ月もあれば、何とかなるだろうと考える。まあ、だいたい突貫工事のような勉強法でも、現地に行ったら何とかなるものだ。ガイドブックに載っているような決まり文句だけでは、どうにもならないが、文法を少し勉強すればたいていは通じる。そうはいっても、予期せぬハプニングに遭遇すると、たちまち壁にぶつかり、英語に頼るしかなかった。当然のことながら、町中では通じるわけもなく、むしろドイツ語の方が現地の人は得意なのだと気付いた。以前行ったスロバキアしかり、またウィーンでもそうだった。現実的に考えて、スロバキアは行かないが、ウィーンは行く可能性がある。なぜなら、なぜだか心惹かれるクリムトの絵画が収蔵されている美術館がウィーンに点在しているから。正直言って、今からドイツ語をやるとなると、気が重いが、あそこはフランス語だって十分通じる。フランス語は昔から大好きだったが、真面目に勉強するのは嫌いで、やる気はあるのに情熱が続かない。でもパリに行く度に初心者のごとく慌てて、NHKのテキストとその時だけ仲良しになった。普段からやっておけばいいのに。そうなのだ、そんな付け焼刃の勉強では、やはり英語に頼らざるを得ないのは言うまでもない。でも今のパリは昔と違って、言葉にたいしては寛容になっている。昔はフランス語でしか相手にしてくれなかったのに、今は自ら率先して英語を使ってコミュニケーションをしてくれる。昔のパリを知っているからこそ余計にカルチャーショックを受ける。

 タクシー運転手にしたって、英語を使ってくれるから、とても便利で助かる。だけど、私は正直言って、フランス語の響きが大好きだから、フランス語が喋りたい。それに、英語ではどうしても不便なこともある。それに、このまま何処かに行かないとしても、フランス語を忘れたくない。”去るもの日々に疎し”とはよく言ったもので、言葉は生き物で、使わないと衰えて、消えてしまう。言葉は道具だから、使わないと錆びついてついにはボロボロになって使い物にならなくなる。今までそれでもいいかと思っていたが、今ではそれじゃ寂しすぎると思えてきた。フランスに行っても行かなくても、今はついこの間行ってきたばかりで、次の旅行を考える余裕はないが、それでも忘れたくはない。このまま意識しなければ、日常の忙しさに流されて、フランス語のことなど忘れてしまうだろうことは容易に想像できる。できる限り、抗がって失う寂しさから逃れる努力をしたい。それが、そのことがまた行きたいと思う気持ちの背中を押してくれるのだと信じている。

 去年の11月に行った旅行ではスペイン語の準備ができなくて、冷や汗をかいた。コロナ禍前に行ったスペインでは、あの時はけっこう喋れたはずだったが、今では絞り出そうとしても何も出なかった。万事休すで、なるようになれとばかりに運を天に任せてみたら、なんとこれが上手く行った。早く白黒つけようとしない、結論を急いで出そうとしないことが、功を奏したらしい。もはやスマートに解決しようとしても、無駄だと諦めたら何とかなったと言うのが正しい。ありえない、思考停止になって、他人の親切心にすがるだなんてこと。意地悪く言えば、他人を上手く利用し、他人の貴重な時間を奪っていることを平気でやっている。もうひとりの自分が、「何とかしてくれるだろう」と当然のごとく開き直っている。大変申し訳ないと思うが、緊急事態なのだから、大目に見てよねと自分に都合の良い思考しか頭に浮かばないのだ。

 考えてみると、出発前のモットーである、”これから出会う人は皆いい人”はそんなずる賢しこい意味ではさらさらなかったが、結果的にはそうなった。皮肉なことだが、何か困ったことがないと、たいして言葉はいらないことに気付く。変な話だが、現地の言葉を使う機会はないに等しい。よく言われる、”ピンチはチャンス”という言葉を思い出す。誰だって、ピンチに遭遇するのは嫌だが、私の旅行はそのピンチの連続だった。そして、今ではそれさえも楽しい出来事にように思えてくるから不思議だ。どうやら懲り懲りしないらしい。

 さて、海外旅行に行くとなったら、言葉だけでなく、荷物やお金の準備にも相当に負担がかかる。荷物にしても、馬鹿げたことだが、何とか軽くしたいのにそれができなくて悩む。お金にしたって、持って行くものを揃えるのに結構なお金がかかることにいつもため息をつく。だから、いつでも旅立てるように押入れに旅行に必要なものを入れて置きたい。リュックサックに何もかも詰めるのは重すぎて肩が痛くなるので、小さ目のキャリーケースを買おうと思っている。もちろん、両替して置いたユーロ札もきっちり準備したい。そうでもしないと、行きたいと思ったとしても二の足を踏んでしまいそうだから。

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