人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

保護猫はお金がかかる

 

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実家に居る猫のおチビが発情して、避妊手術を

 先日実家の義姉のミチコさんに「元気ですか?」とメッセージを送ってみた。そしたら、思いがけなく「ナナ(おチビのこと)が発情期なので、病院に連れて行きました」と返事が返ってきた。発情期?おチビはたしか、まだ生後6カ月で子供のはずだった。なのに発情だなんて訳が分からない。それにネコの発情期は一般的に春で桜の咲くころだと考えると、早すぎる。あれこれ詮索するより電話で聞いた方が話は早いようだ。早速電話をかけてみた。そしたら、夜になるとおチビが何やら変な声を出して鳴くので、寝られなくなったというのだ。体形は小柄でも、立派な大人なのだと獣医さんに言われた。「この子はもうこれ以上大きくならないみたいだね」。

 「病院に連れて行ってどうするの?」と私が尋ねたら、「決まってるじゃない、避妊手術をするのよ」とミチコさんは答えた。もうすでに避妊手術をしたそうで、今は病院に居るので家にはいないという。2晩も泊まらなければいけないそうで、いつも一緒に遊んでいる兄ちゃん猫は寂しそうだ。妹分が朝バッグに入れられて連れていかれたと思ったのに、帰ってきたのは飼い主ひとりだったのが不思議でならなかった。ミチコさんに言わせると、兄ちゃんは見るからに「あれ~?どうしていないんんだ?」というような素振りを見せたらしい。

 翌日になっておチビが家に帰ってきたので、傷口がどんなふうか見てみた。そしたら傷はお腹ではなくもうちょっと下の位置にあって、おチビが普通に歩いただけでも目に付く場所にあった。そこの部分だけ毛がカットされているので、10円禿げのようにも見える。普通は傷を舐めたりするのを防ぐためにエリザベスカラーをつけるのだが、それがなくてもおチビは傷に触れようとはしない。傷は痛くないのだろうかと様子を見ていると元気に走り回っていたが、兄ちゃん猫が近づいてくるといつもと違って嫌がった。きっと寂しかったのだろう、おチビに身体をくっつけて舐めてやりたいのだった。でもおチビは傷口が痛いのか兄ちゃんが側に来ると逃げ回る。飼い主のミチコさんも黙って見ているわけにもいかなくて、2匹の間に割って入って兄ちゃん猫を止めることになる。

 オス猫の去勢よりも避妊手術はお金がかかるのかと思ったら、値段は1万円で同じだと知って意外だった。「以前の保護猫の時とおなじだよ」とミチコさんは言っていた。そういえば、ミチコさんは以前に殺処分される寸前の猫を救ったことがあった。まだ何も知らなかった頃で、車で保護猫施設に連れて行った。動物は薬で殺されるんじゃないんだよ、要するに圧迫死で、それも壁がだんだん迫ってきて、もちろん空気が吸えなくなって・・・と話すので、想像するだけでも恐ろしかった。きっとそんな運命なのを気の毒に思ったのだろう、だから引き取ってもらおうと施設に行った。ところが、事はそう簡単に運ばなかった。施設に連れて来る人間には救える命を何とかしたいという熱い気持ちとは別に安くはないお金が必要だった。

 開口一番、施設の担当者は病院での検査をした上で猫を連れてくるようにミチコさんに言った。もし、その子が何らかの病気を持っていて、施設の動物に移したら大変なので、病気を持っていないと言う証明書が必要だった。ミチコさんは言われるままに猫を病院に連れて行って検査をした。その費用になんと5万円もかかった。再度、猫と証明書を持って施設を訪れると、今度は猫の避妊手術をしてくるように言われた。ミチコさんは費用をできるだけ安く抑えるために知り合いの動物病院に行き、先生に頼み込んでやっとこさなんとか1万円にして貰った。それでも結局、いろんな費用もあってひっつくるめて3万円かかった。ミチコさんは猫を保護施設に入れるために合計8万円払ったのだった。だから、「保護猫はお金がかかるから、やたら滅多にはできない」と真面目な顔で私に言うのだ。

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