人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

海の底に居るかのように眠る

今週のお題「今月の目標」

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バルセロナのサンタ・マリア・ダル・マル教会堂。NHKまいにちスペイン語テキストから。

良い睡眠は疲れを癒すだけでなく、記憶にも影響を

 「海の底に居るかのように眠る」とタイトルをつけたのに、今朝の私は明らかに睡眠不足です。と言うのも昨日の夜は9時を過ぎても睡魔が襲ってくる気配はなく、10時になってもなんだか目が冴えてきました。しかし、そのまま起きているわけにもいかないので、10時半には布団に入りました。真っ暗な部屋の中で「あれ、今日は何かあったっけ?」といつものリズムを崩されるような出来事が起こったかどうか考えてみたのです。そしたら思いだしました、お昼にクリニックに行ってインフルエンザのワクチンを打ってきたのを。そのクリニックは家から歩いて20分のスーパーの隣にあります。たとえ断られても買い物のついでに来たと思えばいいと軽い気持ちで行きました。毎年そこで注射を打っているので予約がいらないことはわかっていました。

 ではなぜワクチンを打たなきゃと思ってしまったのかと言うと、先日の新聞の記事に触発されたのです。その記事によると、コロナの流行のせいで去年インフルエンザに罹った人はほとんどいなかった。でもそれは決して喜ばしい事ではないらしい。なぜなら、罹った人がいないということは免疫を持つ人がいないということだからです。つまりもし一人でも患者が出れば、感染が広がりやすい、大流行につながる危険を孕んでいるわけです。たぶんその記事のことが頭の片隅にあって、自然と足がクリニックに向いてしまったのです。また、月曜日だからなのか、何なのかクリニックは混んでいて1時間ほど待たされました。先生に「今年はずいぶん(インフルエンザの注射を打つ時期が)早いですね」と言われてドキッとしました。久々に行ったクリニックで順番を待って少々疲れたから、だから夜眠れないのかもしれないとふと思いました。

 外山滋比古さんの『思考の整理学』によると、「人間は、自然に、頭の中を整理して(頭が)忙しくならないようになっている」らしいのです。そんな有難い作業をしてくれるのが、すなわち、睡眠です。「眠ってからしばらくすると、レム睡眠というのが始まる。このレムの間に、頭はその日のうちにあったことを整理している。記憶しておくべきこと、処分してしまってよいもの、忘れるものとの区分けが行われる」というのです。このことから夜遅く眠いのにも関わらず無理して勉強することがいかに無駄なことかがわかります。

 思い出すと、中学時代勉強ができた子は、朝練もしていたし、ちゃんと部活と両立させていました。いったいいつ勉強しているのか不思議に思っていました。私などは部活を終えて家に帰るとだいたい6時半で、夕飯を食べてホッと一息ついているとそのまま寝てしまうこともありました。慌てて飛び起きたら明け方の4時か5時で、宿題やら、予習らや何もやっていなくて修羅場です。面と向かっては聞けないのですが、頭のいい子は噂によると仮眠をとって時間を決めて勉強するのです。家に帰って夕飯を食べたらすぐに寝てしまい、起きたときには頭はスッキリしています。そして、本物の眠気が襲ってこないうちに持ち前の集中力を発揮して勉強するのです。たぶんそういう子は授業の中ですでに内容を理解しているのですが、何より睡眠の効用に気づいていたわけです。

 以前テレビの番組で見た高校球児の人は甲子園出場を目指して練習に励んでいました。それと同時に大学の現役合格も諦めていませんでした。その人の毎日の日課は練習が終わってから学校の教室で勉強してから家に帰ることでした。電車で一時間かかる家に帰ってからはできないので、学校の方が能率が上がると言うのです。家に帰るとホッとしてしまって眠くなってしまうのもわかる気がします。「一体いつ勉強してるの?」と不思議に思ってしまう人ほど努力して、自分なりの工夫を凝らしているのです。世の中において理想の睡眠時間は8時間なのですが、それが無理ならたとえ5時間であっても深く眠りたいものです。

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