人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

英語のlittleとsmall はどう違う 

2つの単語には明確な使い分けがあった

 いつも、聞くたびに新しい発見があるNHKのラジオ英会話だが、今回は小さいと言う意味の単語にフォーカスしていた。英語で小さいと言うと、すぐに思い浮かぶのはlittleとsmallだが、講師の大西泰斗先生によると、これらの英単語には明確な使い分けのルールがあると言う。それを聞いて私は、ギョッとなり、心臓がドキドキした。なぜなら、今までそんなことは考えたこともなかったし、要するにいい加減で、曖昧な、その場限りの使い方しかしてこなかったからだ。だが、使い分けと言われても、今まで誰もそんなことを教えてくれなかったし、また知る機会も皆無だった。考えてみると恐ろしい、だいたいがそれらの単語の持つ本来の意味さえ分からずに、自分勝手な思い込みで使っていたなんて、ネイティブスピーカーはどう思っていたのだろう。想像するだけで穴があったら入りたくなる。

 大西先生も、今回の講座で、ちゃんと2つの単語のもつニュアンスの違いを理解し、正しく使って頂きたいと仰っていた。さて、littleはそもそもbigの小さいバージョンで、ちっちゃい、とるに足らない、ちっぽけな、といった意味の単語。感情と強く結びついた「小さい」を表わすのが特徴と言える。こう説明しただけでは、何のことやらわからないので、littleに感情が乗った例文をあげて置こう。番組では感嘆文のWhat a lovely little boy you are! ( あなたはなんて可愛いらしい男の子何だろうねえ)とか、Don't litten to his stypid little comment .(彼のおかしなとるに足らないコメントなど聞くな)のような適切な例文を紹介していた。

 一方のsmallは、「小さい」と言う描写は同じであっても、あくまで客観的な意味合いでの「小さい」を表現していた。そこで、私は一瞬立ち尽くしてしまった。要するに、今まで「小さい」という現象に対して、主観的とか客観的とか言った観点から物体を眺めたことなどタダの一度もなかったからだ。その点において、littleという単語を使う時のネイティブスピーカーの胸のうちは、可愛くて、ぎゅっと抱きしめたくて、それこそ、食べてしまいたくなるくらい、それくらい愛しい、そんなような状態にあると言える。その点で, small はlittleとは一線を画し、サイズで言えば、大・中・小の小にあたる。

 さて、一応、littleとsmall の使い分けは分かったつもりになってはいるが、本当にわかったかどうかテストをしてみよう。現実にはこれがなかなか一筋縄ではいかない。例えば、次のような二つの文があるが、その意味の違いが果たしてわかるだろうか。There will be a little test next Friday. とThere will be a small test next Friday. 恥ずかしい話だが、放送を聞いていても、さっぱりわからなかった。正解は前の文のlittleは「ちょっとした、重要ではないテスト」を表わし、次の文のsmallは「小テストで、成績に加味されそうなテスト」のことだとわかって、また目から鱗だった。これではsmallだからと言って、のんびりと余裕漕いてはいられなくなる。

 さらに、驚くべきことは、日本語でいう『人魚姫』が英語ではなぜ「リトルマーメイド」なのかの理由に尽きる。それは、もちろん、ちっちゃくて可愛いからなのだが、もしも、スモールマーメイドとしてしまうと、どうなるかと言うと、とんでもない意味になってしまう。smallはネイティブスピーカーにとっては、「小型の」と言う意味なので、「small mermaid 」は、小型の人魚で、まるで、海洋生物か何かのように響いてしまうから、それはあり得ないと言う。

 また、今回の講座で一番そうだったのかと膝を打ったのは、「ごはんの少量」についての表現だった。例えば、食堂などで、「ご飯は少量でお願いします」と頼むときにどう言ったらいいのか。う~ん、英語で「少量のライスください」と言ったところで、果たして通じるかどうか怪しいものだ。small rice と言いたいのはやまやまだが、それではいまひとつイメージが湧かないのも確かだ。なので、そんなときはportion と言う単語を使って、a small of rice とすればいいそうだ。因みに、portion は食べ物の一人前と言う意味だ。そのため Give  me a small portion of rice. と店の人にお願いすれば完璧だ。

mikonacolon