人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

スナック菓子は大事な栄養源

信じられないことに、スナック菓子で食事を終える!?

 誤解されるかもしれないので、ひとこと言っておくが、私は経済のことはさっぱりわからない未熟者である。そんな私がなぜ日経新聞を購読しているかと言うことは話せば長くなるので省くが、紙面に連載されているコラムやエッセイに興味津々で楽しめていることは確かだ。そんな経済に暗い私がある日、いつもは見ない経済面を何の気なしに見てしまった。するとそこに『不況に強いスナック菓子』とあったので、何、何、何の話だろう?となった。馴染みのあるスナック菓子というワードに惹きつけられた私は記事を読み始めた。どうやら米国の株式市場の話らしく、ダウ平均株価は続落し、ウォルトディズニーや地銀のパックウエスト・バンコープが大幅安となったと書かれていた。だが、その後で、『悪材料が重なる中、気を吐いたのが、スナック菓子を扱う米食品メーカーだ』との記述があった。その代表例が、とうもろこしスナックの「ビューグルズ」のゼネラル・ミルズ、トルティーニャチップス「ドリトス」のペプシコ、それにクラッカー「リッツ」のモンデリーズ・インターナショナルの各食品メーカーである。

 これらの食品メーカーの製品の中で、「ビューグルズ」という名前は聞いたことはないが、「ドリトス」や「リッツ」は今は滅多に食べないが、以前はよく食べていたのでより身近に感じられる。でも、どうして昨今のインフレという状況の中で、スナック菓子は売れるのだろうか。その要因として記事では『一般にスナック菓子は生活必需品ではなく、インフレ下では需要が減ってもおかしくない。だが、米国では事情が大きく異なる』と説明している。信じられない話だが、スナックを食事として考える!?米国人は多いのだと言う。ある食品メーカーのアンケート結果によると、『少なくとも1週間に1回はスナック菓子を食事代わりに食べたと答えた人は55%」にも上り、低価格で、お腹が膨れし、出費も安く済むのが大きな原因だ。さらに、『財布のひもを引き締めたい消費者にとって、低価格で満足できるスナックは大事な栄養源』とまで言い切っていることに、仰天せざるをえなかった。

 スナックを食事代わりにすることを想像してみると、例えば、私たち日本人にとっての代表的なスナックって何だろうと考える。現在ではあまりスナック菓子を食べない私には昔よく食べたカルビーの”かっぱえびせん”や明治のカールのチーズ味しか思い浮かばない。確かに、かっぱえびせんはCMの通り、”やめられない、止まらない”のだが、一袋たべてしまった後で、ちょっと気持ち悪くなってしまうのも事実だ。満足しているにも関わらず、本当のところはちよっぴり後悔の念もあるのが否めなかった。でも、果たしてあれは食事と言えるのだろうか、いや、いつも腹持ちの良いご飯を食ベる習慣がある日本人が真似ができることなのだろうか。私に限っていえば、ありえないことで、青天の霹靂ともいえる行為である。それに、そんなにスナックばかり食べていて身体は大丈夫なのだろうかと逆に心配になるほどだ。

 それはさておき、記事では『米景気後退懸念が強まるなか、スナック菓子は食品各社の救世主的存在になっている。それは投資家にとっても同様に言える』と結んでいる。その予測は過去の2008年の金融危機ペプシコ株が大幅下落した他の大多数の銘柄に比べると、28%の下げにとどまっていたことに基づいている。私は株のことはさっぱりわからないが、スナックが生活必需品になり、なおかつ人々の窮状を救うことになるだなんて夢にも思わなかった。”郷に入らば郷に従え”で、国によって食習慣は異なり、米国の人々がスナックを主食として考えることに関して、とやかく言うつもりもないし、またそんな権利は私にはない。

 そう言えば、昔夏休みに行ったフランスの地中海に面した港町コリウールで見た光景を思い出した。それはあるレストランのテラスで、人々が何やら楽しそうに食事をしていた。さてどんな美味しい物を食べているんだろうと、確かめに行ったら、それはフレンチフライで、それを手づかみではなく、器用にナイフとフォークで食べていた。なあ~んだ、タダのポテトか、とがっかりし、注文しようかという気持ちが萎えてしまった私は、すごすごとその場を立ち去った。

mikonacolon