人生は旅

人生も旅もトラブルの連続、だからこそ‘’今‘’を大切にしたい

新年早々の転倒の教訓

今週のお題「わたしの実家」

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雪に慣れているはずなのに、転倒してしまって

 私の実家は県境にあり、二つの県の間には大きな川が流れています。高速道路のすぐ隣に掛けられた橋に向かう道路はいつも渋滞しています。それくらい地元でも店はたくさんあるのに人々は隣の県に行きたがります。お嫁さんのミチコさんと私も例外ではなく、回転ずしのスシローに行こうと車を飛ばしていました。堤防沿いにある家の人たちは地元の人が西側には窓を作らないのに、わざと西側に窓を作るのだけどそれはなぜだと思う?とミチコさんが私に聞きました。その答えは察しの悪い私にもすぐにわかりました。それは毎年夏に行われる花火大会を自分の家の窓から見物するためでした。だから西側の窓は普段は雨戸でしまっていて、決して開けられることはないのでした。

 そういえば、コロナでもう2年ほど花火大会は開催されていません。コロナが流行る前年もたしか大雨で延期になり、その延期になった日もまた大雨でした。結局、花火大会は中止になり、人々の楽しみは泡と消えました。地球温暖化が否応なく私たちの生活に影を落としていて、コロナのせいでなくとも開催されたかどうかは怪しいものです。

 隣りの県は山岳地帯が多く、有名な温泉もあって観光地として賑わっています。そのせいか、川を挟んですぐの私の実家のある村は冬はけっこう雪が降ります。積もることもたびたびあって、子供の頃は雪の中を歩いて通学していました。中学や高校の時には平気で自転車に乗って、雪道を疾走していました。周りの皆もそうしていたので、それが普通だと思っていました。いつかは転ぶのではという恐怖心など微塵もありませんでした。ただ、雪が20cmほど積もると自転車には乗れないので、仕方なく1時間以上もかけて雪の中を歩きました。一面真っ白な世界を歩いていると、寒さが気にならなくなって気持ちよくなり、爽快感さえ湧いてくるのが不思議でした。

 そんな私が新年早々、転倒してしまったのですから、実に情けなく恥ずかしいのです。油断大敵、過去の自分に過信は禁物なのです。1月7日の早朝、私は行かなきゃいいのに、普段通り散歩に行きました。路面は滑りやすいのは百も承知で、こんな時は長靴が一番だと信じて疑わない私は、自分が転ぶことなど想定外でした。今思うと自分が履いていた長靴こそが災難の元だったのです。その長靴の裏を見たら、たいして履いていないのにかかわらず、あるべきギザギザがありません。まあ、買う時にちゃんと確かめなかったのも悪いのですが、長靴は雨降りの日に足が濡れるのを防いでくれるものにすぎないのだと気付いたのです。それに長靴は残念なことに転ぶことはないにしても雪道ではけっこう滑るのです。

 皮肉なことに、むしろ普段履いているスニーカーの方がまだましだったかもしれません。履いていた長靴はちょうど翌日がごみの日のだったので捨てました。後はできるだけ早く、雪道に適した長靴を買わなければなりません。ネットで検索してみましたが、どれがいいのかわからないのです。それで、さらに探してみると、札幌のような雪国では専用の雪靴を皆履いているのですが、それだけでは足りないらしいのです。つまり人によっては滑り止めにかんじきを付けている人がいるそうです。私の住んでいる地域は滅多に雪は降らないので、専用の雪靴は買ったとしても使わないでしょう。だから、ネットで見たゴム製のかんじきを買うことにしました。ヒールの靴はダメですが、スニーカーでも革靴でもどんな靴でも付けられるタイプです。スパイクについているような鉤付で雪に食い込んで、靴が滑るのを防いでくれるようです。まだ使っていないので、本当に効果があるかどうかはわかりませんが。

 夕方テレビのニュースを見ていたら、その日は多くの人が雪道で転んで救急搬送されたとアナウンサーが伝えていました。そしたら自分が転んだ時のことを思い出しました。もちろん歩幅は小さ目で幼児のよちよち歩きで歩いていたのに、予想もしない場所でつるりと滑ってしまいました。それからはすべてがスローモーションで、自分の身体が傾いているのがわかりました。尻もちをついて、その後は「頭が、頭が危ない!」と焦りました。でも何もできずに諦めると、ゴン!と気味の悪い音が聞こえました。私は道路に横たわって天を仰いでいました。でも痛い!という感覚は全くなく、何もなかったかのようにすぐに立ち上がりました。

 今思うと、フードのついたコートを着ていたせいか、頭への衝撃が少なかったのだと思います。それと最初に尻もちをついたのが不幸中の幸いでした。やはり自分はどちらかというと”ついている人間”なのだと実感した出来事でした。それでも身体にも心にも転倒の痛みは少なからずあるので、それが消えないうちに雪道での対策を真剣に考えようと思うわけです。

mikonacolon