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漱石山房記念館について

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漱石記念館もガラス張りで中がよく見えます

昨日書いた草間彌生美術館の近くの八百屋さんの前を通り、信号のところまで行きます。そして左に曲がって少し歩くと右手にガラス張りの建物が見えてきます。それが漱石山房記念館で夏目漱石の終焉の地と言われている場所に立っています。漱石は49歳で亡くなるまでの9年間この場所に住んでいて、漱石庵(そうせきあん)と呼ばれていました。もともと漱石はこの場所からちょっと歩いたところにある馬場下横丁というところで生まれたのです。今そこには石碑が立てられているそうで、私も行って見て来ましたがひっそりとして通り過ぎてしまうところでした。近くには夏目坂と言って、漱石にちなんだ名前が付けられた坂道が早稲田駅前からのびています。

漱石山房記念館の周りには寒椿、金木犀、イロハモミジ、松どの植物が植えられていて、緑であふれています。漱石庵を復元した建物が中に入ると見学できますが、外から遠くからでも書斎を眺めることができるのです。スケルトンならではのお楽しみですが、興味がある方は入場料300円を払ってゆっくりと鑑賞することができます。またカフェもあるので、お茶やケーキを楽しみながら漱石の関連本を読むことが出来るそうです。

オープン初日は予想外に少ない入場者

地元の人の話では、漱石山房記念館のオープンの日は期待にもかかわらず、入場者が少なかったそうです。ふつう人気のあるお店のオープンの時には「最後尾はこちら」とかのプラカードを持っている人がいますが、そういう人たちが必要なかったそうなんです。4人いたそうなのですが、ひとりで十分間に合ったそうで他の3人は暇そうにしていたとのことです。たしか新聞にも「漱石山房記念館オープン」の記事は載っていたことは覚えているので、その事実にはさすがに驚きました。日本を代表する作家である漱石のファンは日本だけでなく世界にもいるのではと誰でも思っているはずです。それなのに外国人でここを訪れる人はあまりいないので残念でならないのだそうです。すぐ近くに外国人に人気のある草間彌生美術館があるので、なおさらこちらにも足を運んで欲しいと願っているのです。税金だけでなく心ある人々の寄付のおかげで建てられた貴重な漱石の記念館なので守っていきたいのだそうです。

憩いの漱石公園を失くして建てたのだから

今ある漱石山房記念館ができる前はこの場所は区営アパートと漱石公園があったのです。その二つを壊してまでも、漱石庵を復元しようとする計画なのだそうです。漱石公園は現在よりもはるかに緑にあふれたところで夏は避暑地のようで涼しかったそうです。公園の入口には漱石像があるのですが、その横には石で作った小さなイスがあってサラリーマンの人が座って休んでいたそうです。奥にはブランコや砂場があっていつも子供が遊んでいました。早朝にはゴルフの素振りをしている人もいたそうです。そして夜になるとカップルが公園の中でデイトするみたいです。そんな公園を失くしてまでして建てたのだから大切に守っていきたいのですね。

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